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2009年10月14日

ハプスブルク、再び

思えば、ワタシが絵画を愛した歴史、ワタシが中世欧州を愛した歴史において、「ハプスブルク」という一族は非常に大きな存在だった。
その「ハプスブルク」の栄華の名残を、日本で体感できるとは・・・・。

THE ハプスブルク ・・・ in 国立新美術館

ハプスブルク、再び

なんだか「THE」とかがアタマにつくとチープな印象になるなぁ・・・と余計なことを考えつつ。

台風が吹きすさぶ中、ダッシュで駆けつけました。

国立新美術館フェルメールピカソに次いで三度目かぁ。

六本木っつーと、「ヒルズ」だの「ミッドタウン」だのオサレなイメージがあって、基本的には「ケッ!」という印象が強いために東京へ行く機会があってもあまり縁のないところだ。
地下鉄よりもJRを使うことが多いワタシにとっては立地的にもあまり好きではないのだが、地下鉄乃木坂駅から直結ということで、この台風直撃の傘下では非常にありがたいことである。

新婚旅行でウィーンに行った時は、ハプスブルク家のことは全く知らなかった。
マリー・アントワネット「ベルサイユのばら」の、あの印象しかなかったのだ。

新婚旅行後に、とある小説を読んでハプスブルク家に興味を持ち、ちょうどそこ頃にエゴン・シーレの存在を知り、「ウィーン行ったのに、肝心のところを何も見ていない!」と愕然としたのだ。
そして、思いは募り・・・・二度目のウィーン訪問へ向かったのだった。
その時は、できる限りのウィーンの財産に触れたくて、ツアーではなく自由行動の旅を選んだ。

マリア・テレジア。
マリー・アントワネット。
エリザベート。


そして・・
エゴン・シーレ。
クリムト。

ハプスブルク家が抱えていた名画たち。

さらに・・
モーツァルト。
ヨハン・シュトラウス。


積年の思いを瞼に焼き付けながら、万感の思いだった。
(どうしても見たかったシーレの作品は見られませんでしたが・・・)

で、その万感の思いで廻ったうちの一つが「ウィーン美術史美術館」だ。
建物前にはマリア・テレジア像がそびえ立つ、ウィーンの象徴的建築の一つだと思う。

その作品が、日本で見ることができる。なんともフシギな感覚である。

ルーベンス、ブリューゲル、レンブラント・・・そして、ベラスケス
あの場所で見た作品と再び出会うことができるとは。
作品を楽しみながらも、なんだか通常の展覧会とは異なる感傷的なムードを抱いてしまいました。

で、最後まで見てから思ったんですがね。

そういえば、ウィーンといえばシーレクリムトだな。
これだけのコレクションを見て贅沢かもしれないけど、シーレとクリムトも見たかったな。
ワタシにとっては、彼らこそがウィーン芸術の象徴だかんね。

と、思って退場しようとしたら、出口のパンフレットにこんなのが。

ハプスブルク、再び


シーレだ!
なぜココに!
いつ!?

・・・2009年9月16日~10月12日!!!

今ではないか!!
ありえない!!
ミラクルすぎる!!

ドコだ!!
・・・「日本橋高島屋」 19:30まで

今何時だ?
日本橋ってどのへんだ?
・・・いや、考える前に走れ、オレ!

そしてケータイの「Yahoo!乗換案内」をポチポチしながら、台風の中を日本橋へ向かうのであった。



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Posted by テン at 07:44│Comments(0)アート棚
 
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