ヘビメタパパの書斎 › 2021年04月
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2021年04月27日
それぞれの春~2021
このブログを始めたのが2006年12月。
そこから数えて、いち、に、さん、し‥(指折り数えてます)
15回目の春を迎えました。なんだかキリがいいですね。15回目。
ってことは、だいたい15歳づつくらいトシを重ねたわけで‥
:
:
18歳になったムスメ。
大学受験という大きな節目を迎え、ピリピリした秋~冬でした。(ピリピリしはじめるのが遅い)
高校一年生で東京、千葉、埼玉。
高校二年生で富山、岐阜、新潟。
高校三年生で大阪。
さまざまなオープンキャンパスおよび大学見学(私との二人旅とも言う)を経て‥。
結果的には、とある地方の国公立大学に合格。
オープンキャンパスどころか、直前まで名前すら挙がってなかった大学だから、最後の最後まで分からないものだ。
学校周辺および生活環境は高山よりも田舎ですが、東京まで二時間程度で行ける場所なので、ムスメの念願だった「都会に行きたい」という思いは半分くらいは叶ったと言えるかもしれない(言えるのか?)
実際、「東京は住むにはキツいし、ここは田舎やけど生活しやすいし、いつでも東京に行けるし、ベストな選択やった!」と喜んでいる。
なにより、「国公立!」を目標にしていたので、それを達成してくれたのは素晴らしいと思う。(私は正直諦めてた)
合格発表後、とりあえず現地へ行ってみよう(行ったことないので)、そしてアパート探してこよう、ということで、一泊二日の二人旅へ。
その帰路は「あぁ、4月になったらお別れなのか・・」と私がセンチメンタルになってしまいました。
が、実際の引っ越しの日は、車に積み込んだ荷物の多さに愕然として感傷的な気分になることもなく、再び二人で現地へ。
足りないものを買い込み、部屋を整え、困ったときに食べられるように作りおきおかずを冷凍し‥
夜な夜な二人で思い出や未来を語る。
とてもとても充実して大切な時間を過ごしてきました。
徐々に生活にも慣れてきたようですが、
「オンライン授業が分からん」
「奨学金が分からん」
「カレーの作り方ががわからん」
「スーパーでどれを買っていいかわからん」
と毎日のようにビデオ通話しているので、むしろ受験生で夜遅かったときよりも顔を合わせる時間が増えたのでは‥と。
まぁ、慣れるまでの短い時間でしょうけどね。
私自身が高卒なので、大学で学ぶということも、センター試験とはなんぞやということも、全く分からなかった。
最初は「なにをやりたいかを探すために大学へいく」「大学は人生の夏休み」というムスメの言葉を聞いて、行く意味ないとすら思ってた。
が、オープンキャンパスに通い、そのたびにムスメと未来を語り、受験に立ち向かうムスメの姿を見て、「がんばってほしい」と思うようになった。
楽しんできてほしい、と思うようになった。
今は「東京に近いところで暮らして、高山のありがたみを感じるようになって、大学卒業したら帰ってきたい」と言っているが、大学生活の四年間はその思いを簡単に覆すほど楽しいものであってほしい。
半額シールが貼られた肉や魚の写真を送ってきては「いい買い物した!」と喜んでいるものの、「それ、元値はウチで買えないような高級なヤツ‥」とか。
とりあえずウインナーあるといろいろ便利やぞ、とアドバイスしたら「買ってきた!」とシャウエッセンの写真を送ってきたりとか。
「味噌汁しばらく飲めるように作りだめした!」と、鍋二つに満杯の味噌汁を作ったりとか。
そんな生活感&価値観のズレも徐々にアジャストしてくれる‥してくれるはず‥してくれるんじゃないかな‥してくれよ‥。
がんばれ!ムスメ!
:
:
高校二年生になったボウズ。
中学三年生でようやく自分の部屋を持ちたいと言い出し、部活が終わってから急激に背が伸び始め、高校生活が始まり‥
一気に大人びた。
少年らしさは消え、背は一気に私を追い抜き、会話も落ち着き、自分の部屋で過ごすことが多くなった。
身長、頭脳、体力。いまや私がボウズに勝っているものは何一つない。
完全に、そして瞬時に、父親という存在を越えていった。
感慨に浸る間もないほど一気に越えていった。
もともと「新しいことを勉強したりチャレンジできるのが楽しい」というボウズ。
ムスメの受験に感化されてか、ムスメの赤本を借りてきては「なるほど‥大学受験っぽい問題やな」などとブツブツ言っている。
‥「っぽい」とはなんなのか、高卒の父には分かりませぬ。
小学校から続けてきたスポーツも、高校入学時で一応部活動に所属したものの、二年生になって「辞めてきた」と。
コロナで充実した練習ができないこと、練習内容やみんなの姿勢がボウズの思っていたような前向きなものではなかったことが原因のようで、そのキモチは私もよくわかる。
「まぁ、あとは趣味で続けていくさ」とのことで、自分で決めたことだからそれでいいと思う。
高校生男子らしく、母親に対してはつっけんどんな態度が目立つようになってきた。
いわゆる反抗期のようなトンガったものではなく、ただ単に「母親は(もっといえば女は)メンドくせぇ」という態度だ。
奥様は「ぜんぜん私と話そうとしない」「聞いても無視する」とブツブツ言ってますが、高校生男子としてはいたって普通だ。
むしろ、私が自分自身を思い返せば、全然素直で話もしてる方だなと思う。
そして私との会話は(減ってはきたものの)今までと変わらない。真っ直ぐに育ってくれたなと思う。
このあたりは、父親と息子という関係性だと、この頃の「距離感」がどの程度がいいのかが分かるからかもしれない。
まだ何か目標があるわけではないようですが、ひたすら部屋とか図書館で参考書に向かう日々。
奥様は「ヤバい。このまま引きこもる‥」と心配していますが、私は全く心配していない。
うまく時間をコントロールして、マンガ読んだりスマホで遊んだりしているのを知ってるし、追い詰められて机に向かっているわけではないのも伝わってくるから。
コロナ禍、修学旅行はどうなるだろうか。オープンキャンパスはどうなるだろうか。
さまざまな不安を抱えた高校二年生のスタート。
だけど、ムスメの三年間の受験へのストーリーを共有してきたから、その経験をボウズに伝えていくのは私の役目だ。
来年の春には志望校が決まっているだろうか。
まだまだ落ち着かない日々が続くと思う。
がんばれ!ボウズ!
そこから数えて、いち、に、さん、し‥(指折り数えてます)
15回目の春を迎えました。なんだかキリがいいですね。15回目。
ってことは、だいたい15歳づつくらいトシを重ねたわけで‥
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18歳になったムスメ。
大学受験という大きな節目を迎え、ピリピリした秋~冬でした。(ピリピリしはじめるのが遅い)
高校一年生で東京、千葉、埼玉。
高校二年生で富山、岐阜、新潟。
高校三年生で大阪。
さまざまなオープンキャンパスおよび大学見学(私との二人旅とも言う)を経て‥。
結果的には、とある地方の国公立大学に合格。
オープンキャンパスどころか、直前まで名前すら挙がってなかった大学だから、最後の最後まで分からないものだ。
学校周辺および生活環境は高山よりも田舎ですが、東京まで二時間程度で行ける場所なので、ムスメの念願だった「都会に行きたい」という思いは半分くらいは叶ったと言えるかもしれない(言えるのか?)
実際、「東京は住むにはキツいし、ここは田舎やけど生活しやすいし、いつでも東京に行けるし、ベストな選択やった!」と喜んでいる。
なにより、「国公立!」を目標にしていたので、それを達成してくれたのは素晴らしいと思う。(私は正直諦めてた)
合格発表後、とりあえず現地へ行ってみよう(行ったことないので)、そしてアパート探してこよう、ということで、一泊二日の二人旅へ。
その帰路は「あぁ、4月になったらお別れなのか・・」と私がセンチメンタルになってしまいました。
が、実際の引っ越しの日は、車に積み込んだ荷物の多さに愕然として感傷的な気分になることもなく、再び二人で現地へ。
足りないものを買い込み、部屋を整え、困ったときに食べられるように作りおきおかずを冷凍し‥
夜な夜な二人で思い出や未来を語る。
とてもとても充実して大切な時間を過ごしてきました。
徐々に生活にも慣れてきたようですが、
「オンライン授業が分からん」
「奨学金が分からん」
「カレーの作り方ががわからん」
「スーパーでどれを買っていいかわからん」
と毎日のようにビデオ通話しているので、むしろ受験生で夜遅かったときよりも顔を合わせる時間が増えたのでは‥と。
まぁ、慣れるまでの短い時間でしょうけどね。
私自身が高卒なので、大学で学ぶということも、センター試験とはなんぞやということも、全く分からなかった。
最初は「なにをやりたいかを探すために大学へいく」「大学は人生の夏休み」というムスメの言葉を聞いて、行く意味ないとすら思ってた。
が、オープンキャンパスに通い、そのたびにムスメと未来を語り、受験に立ち向かうムスメの姿を見て、「がんばってほしい」と思うようになった。
楽しんできてほしい、と思うようになった。
今は「東京に近いところで暮らして、高山のありがたみを感じるようになって、大学卒業したら帰ってきたい」と言っているが、大学生活の四年間はその思いを簡単に覆すほど楽しいものであってほしい。
半額シールが貼られた肉や魚の写真を送ってきては「いい買い物した!」と喜んでいるものの、「それ、元値はウチで買えないような高級なヤツ‥」とか。
とりあえずウインナーあるといろいろ便利やぞ、とアドバイスしたら「買ってきた!」とシャウエッセンの写真を送ってきたりとか。
「味噌汁しばらく飲めるように作りだめした!」と、鍋二つに満杯の味噌汁を作ったりとか。
そんな生活感&価値観のズレも徐々にアジャストしてくれる‥してくれるはず‥してくれるんじゃないかな‥してくれよ‥。
がんばれ!ムスメ!
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高校二年生になったボウズ。
中学三年生でようやく自分の部屋を持ちたいと言い出し、部活が終わってから急激に背が伸び始め、高校生活が始まり‥
一気に大人びた。
少年らしさは消え、背は一気に私を追い抜き、会話も落ち着き、自分の部屋で過ごすことが多くなった。
身長、頭脳、体力。いまや私がボウズに勝っているものは何一つない。
完全に、そして瞬時に、父親という存在を越えていった。
感慨に浸る間もないほど一気に越えていった。
もともと「新しいことを勉強したりチャレンジできるのが楽しい」というボウズ。
ムスメの受験に感化されてか、ムスメの赤本を借りてきては「なるほど‥大学受験っぽい問題やな」などとブツブツ言っている。
‥「っぽい」とはなんなのか、高卒の父には分かりませぬ。
小学校から続けてきたスポーツも、高校入学時で一応部活動に所属したものの、二年生になって「辞めてきた」と。
コロナで充実した練習ができないこと、練習内容やみんなの姿勢がボウズの思っていたような前向きなものではなかったことが原因のようで、そのキモチは私もよくわかる。
「まぁ、あとは趣味で続けていくさ」とのことで、自分で決めたことだからそれでいいと思う。
高校生男子らしく、母親に対してはつっけんどんな態度が目立つようになってきた。
いわゆる反抗期のようなトンガったものではなく、ただ単に「母親は(もっといえば女は)メンドくせぇ」という態度だ。
奥様は「ぜんぜん私と話そうとしない」「聞いても無視する」とブツブツ言ってますが、高校生男子としてはいたって普通だ。
むしろ、私が自分自身を思い返せば、全然素直で話もしてる方だなと思う。
そして私との会話は(減ってはきたものの)今までと変わらない。真っ直ぐに育ってくれたなと思う。
このあたりは、父親と息子という関係性だと、この頃の「距離感」がどの程度がいいのかが分かるからかもしれない。
まだ何か目標があるわけではないようですが、ひたすら部屋とか図書館で参考書に向かう日々。
奥様は「ヤバい。このまま引きこもる‥」と心配していますが、私は全く心配していない。
うまく時間をコントロールして、マンガ読んだりスマホで遊んだりしているのを知ってるし、追い詰められて机に向かっているわけではないのも伝わってくるから。
コロナ禍、修学旅行はどうなるだろうか。オープンキャンパスはどうなるだろうか。
さまざまな不安を抱えた高校二年生のスタート。
だけど、ムスメの三年間の受験へのストーリーを共有してきたから、その経験をボウズに伝えていくのは私の役目だ。
来年の春には志望校が決まっているだろうか。
まだまだ落ち着かない日々が続くと思う。
がんばれ!ボウズ!
2021年04月19日
一夜の夢の続き
私はこのバンドと共にハードロック・ヘヴィメタルを聞き続けてきました。
このバンドがいなければ、私の今はない。
そんな大切なバンドだからこそ、この大きな転換期には大きな思いがある。
HELLOWEEN [ SKYFALL ]

「ジャーマンメタル」の原点と言ってもいいでしょう。
いまさらながらWikiでアルバムを眺めてみると15枚もリリースしてますね。
そしてこの作品は歴代メンバーが集ってのシングルとなります。
いろいろな障壁を乗り越えて、たくさんのメンバーチェンジを乗り越えて、メンバーの死を乗り越えて。
音楽性が変わってもメンバーが変わっても、「どの時代の、どのアルバムも、どのメンバーも、それぞれに魅力的」と思えるのは決して私が盲目的なのではない。
それだけ私に浸透するサウンドをリリースし続けてくれているのだ。
私が最も敬愛するミュージシャンであるカイ・ハンセンがヴォーカルだった時代。
ハロウィンがハロウィンたる所以である「キーパーサウンド」を生み出したマイケル・キスク時代。
まさかの奇跡的科学融合を生み出したアンディ・デリス時代。
どの時代も大好きだ。
そして、(ここではオカネの話はしないことにして)若かりし頃のわだかまりをリセットし、奇跡の再集結となったPUMPKINS UNITED TOUR。
2018年4月。もう3年になりますね。
その夢の夜のあと、様々な憶測が飛び交った。
・もう一度ツアーをするらしい (コロナで吹っ飛びましたが‥)
・このメンバーでアルバムを作るらしい
まぁ、このツアーでずいぶん強烈な感触を得ただろうし、お祭りの続きでアルバムを作ることもあるだろうな‥と思ってはいました。
が、まさか‥このメンバーでPUMPKINS UNITED名義ではなくHELLOWEEN名義でのリリースとなるとは‥
現在の盛り上がりっぷりは、メタルファンみんなが諸手を挙げて歓喜に沸いている。
が、私は強い違和感を感じるのです。
大好きだからこそ、その思いは強いのです。
カイもキスケも大好きだけど、いまさらそんな思い出を掘り返すようなアルバム作らなくてもいい。
このメンバーならあくまでもハロウィンではなくPUMPKINS UNITEDで作ってほしかった。
充分に充実していたアンディのハロウィンの歩みを止めてしまうかのよう。
そんな違和感が拭いきれないのです。
その思いがモヤモヤする中リリースされたこの先行シングル。
カイ作曲。
10分越え。
もうね、この二点だけでワクワクとウキウキは頂点ですよ。
結局、ファンなんてチョロいもんですよ。
最初に通して聞いた感想としては、「カイがハロウィン向けに作ろうとすれば、このくらい朝飯前だな」という感じ。
このいかにも「ジャーマンメタル然」としたサウンドは、彼のGAMMA RAYでは敢えて封印していたと思える路線。
GAMMA RAYでは、カイの才能が枯渇したのではなく常にチャレンジしていたのだと改めて感じさせてくれます。
そして興味深いのはバンドとしての大きな過渡期であり賛否両論だった[Pink Bubbles Go Ape]~[Chameleon]期。
そしてオリジナルメンバーでありずっとバンドを支えたヴァイキーが「好きではない」と語る[The Dark Ride]。
このあたりの風味が強いこと。
その風味の中にカイはいなかったこと。
カイが、自身が脱退したあとのバンドへのリスペクト、今改めてその時代を俯瞰して作り上げた‥と考えるのは考えすぎでしょうか。
王道ジャーマンメタルであり、サビ前のポジティブさ、サビでの高揚感。
ソリッドなパワーメタルサウンドの中に内包された暖かさと自由。
そして、長い時代を駆け抜けてきたツワモノならではの余裕と風格。
これだけの曲であっても「まだまだ。全然」と笑っている彼らの顔が浮かぶのです。
決して単なる「原点回帰」ではない。
どの時代の薫りも漂わせつつ、どの時代とも異なる。
今の彼らを象徴する素晴らしい曲になっています。
そして意外と(というと失礼ですが)カイのヴォーカルパートが多いのも嬉しい。
三者三様。
カイの声で「あぁ、カイだなぁ(歓喜)」
キスケの声で「あぁ、キスケだなぁ(恍惚)」
アンディの声で「あぁ、アンディだなぁ(安堵)」
どの時代も、どの声も大好きだから、そりゃどのパートも魅力的だ。
:
:
:
と、結局は私も諸手を挙げて喜んでいるかのようですが(喜んでいるのですが)・・。
やはり私は今回の「HELLOWEEN」としてのリリースにはモヤモヤしたものは残る。
このメンバーで続けるつもりなのか。
一作限りなのか。
このアルバムのツアーはUNITEDではなくHELLOWEEN名義なのか。
一夜の夢の続き。
南瓜の未来は何を映し出すのか。
その違和感を抱えたまま、アルバムリリースと対峙します。
HELLOWEEN - Skyfall (Single Edit) (OFFICIAL MUSIC VIDEO)
※シングルエディットだから短めです。
このバンドがいなければ、私の今はない。
そんな大切なバンドだからこそ、この大きな転換期には大きな思いがある。
HELLOWEEN [ SKYFALL ]

「ジャーマンメタル」の原点と言ってもいいでしょう。
いまさらながらWikiでアルバムを眺めてみると15枚もリリースしてますね。
そしてこの作品は歴代メンバーが集ってのシングルとなります。
いろいろな障壁を乗り越えて、たくさんのメンバーチェンジを乗り越えて、メンバーの死を乗り越えて。
音楽性が変わってもメンバーが変わっても、「どの時代の、どのアルバムも、どのメンバーも、それぞれに魅力的」と思えるのは決して私が盲目的なのではない。
それだけ私に浸透するサウンドをリリースし続けてくれているのだ。
私が最も敬愛するミュージシャンであるカイ・ハンセンがヴォーカルだった時代。
ハロウィンがハロウィンたる所以である「キーパーサウンド」を生み出したマイケル・キスク時代。
まさかの奇跡的科学融合を生み出したアンディ・デリス時代。
どの時代も大好きだ。
そして、(ここではオカネの話はしないことにして)若かりし頃のわだかまりをリセットし、奇跡の再集結となったPUMPKINS UNITED TOUR。
2018年4月。もう3年になりますね。
その夢の夜のあと、様々な憶測が飛び交った。
・もう一度ツアーをするらしい (コロナで吹っ飛びましたが‥)
・このメンバーでアルバムを作るらしい
まぁ、このツアーでずいぶん強烈な感触を得ただろうし、お祭りの続きでアルバムを作ることもあるだろうな‥と思ってはいました。
が、まさか‥このメンバーでPUMPKINS UNITED名義ではなくHELLOWEEN名義でのリリースとなるとは‥
現在の盛り上がりっぷりは、メタルファンみんなが諸手を挙げて歓喜に沸いている。
が、私は強い違和感を感じるのです。
大好きだからこそ、その思いは強いのです。
カイもキスケも大好きだけど、いまさらそんな思い出を掘り返すようなアルバム作らなくてもいい。
このメンバーならあくまでもハロウィンではなくPUMPKINS UNITEDで作ってほしかった。
充分に充実していたアンディのハロウィンの歩みを止めてしまうかのよう。
そんな違和感が拭いきれないのです。
その思いがモヤモヤする中リリースされたこの先行シングル。
カイ作曲。
10分越え。
もうね、この二点だけでワクワクとウキウキは頂点ですよ。
結局、ファンなんてチョロいもんですよ。
最初に通して聞いた感想としては、「カイがハロウィン向けに作ろうとすれば、このくらい朝飯前だな」という感じ。
このいかにも「ジャーマンメタル然」としたサウンドは、彼のGAMMA RAYでは敢えて封印していたと思える路線。
GAMMA RAYでは、カイの才能が枯渇したのではなく常にチャレンジしていたのだと改めて感じさせてくれます。
そして興味深いのはバンドとしての大きな過渡期であり賛否両論だった[Pink Bubbles Go Ape]~[Chameleon]期。
そしてオリジナルメンバーでありずっとバンドを支えたヴァイキーが「好きではない」と語る[The Dark Ride]。
このあたりの風味が強いこと。
その風味の中にカイはいなかったこと。
カイが、自身が脱退したあとのバンドへのリスペクト、今改めてその時代を俯瞰して作り上げた‥と考えるのは考えすぎでしょうか。
王道ジャーマンメタルであり、サビ前のポジティブさ、サビでの高揚感。
ソリッドなパワーメタルサウンドの中に内包された暖かさと自由。
そして、長い時代を駆け抜けてきたツワモノならではの余裕と風格。
これだけの曲であっても「まだまだ。全然」と笑っている彼らの顔が浮かぶのです。
決して単なる「原点回帰」ではない。
どの時代の薫りも漂わせつつ、どの時代とも異なる。
今の彼らを象徴する素晴らしい曲になっています。
そして意外と(というと失礼ですが)カイのヴォーカルパートが多いのも嬉しい。
三者三様。
カイの声で「あぁ、カイだなぁ(歓喜)」
キスケの声で「あぁ、キスケだなぁ(恍惚)」
アンディの声で「あぁ、アンディだなぁ(安堵)」
どの時代も、どの声も大好きだから、そりゃどのパートも魅力的だ。
:
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と、結局は私も諸手を挙げて喜んでいるかのようですが(喜んでいるのですが)・・。
やはり私は今回の「HELLOWEEN」としてのリリースにはモヤモヤしたものは残る。
このメンバーで続けるつもりなのか。
一作限りなのか。
このアルバムのツアーはUNITEDではなくHELLOWEEN名義なのか。
一夜の夢の続き。
南瓜の未来は何を映し出すのか。
その違和感を抱えたまま、アルバムリリースと対峙します。
HELLOWEEN - Skyfall (Single Edit) (OFFICIAL MUSIC VIDEO)
※シングルエディットだから短めです。