ヘビメタパパの書斎 › 2014年12月

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2014年12月27日

Bye! 2014!

さて、この投稿が2014年の最後になりそうですね。

一年が経つのが年々駆け足になっているように感じるのはトシのせいでしょうかね。
ブログも9年目に突入。
子供たちも4年生6年生・・・ってことは、来年の今頃、ムスメは中学生ですよ。
そりゃ自分もトシとるわけで・・・

自己満足でなんとか継続しているこのブログですが、そんな中でも足を運んでいただける皆様、感謝感謝であります。

で、この一年を振り返ってみると・・

4年生のボウズ。
DSやらWiiといったゲームから離れ、ひたすら「外で遊ぶ」ということに明け暮れた日々。
・・ですが、友達はゲームばかりで、なかなか友達とツルむことができないという面もあったり。
そのあたり、奥様の悩みは尽きないようです。
家に帰ってきてからは、古いスマホでパズドラにハマってましたね。
習い事でも少しづつ結果が伴うようになり、こちらも充実しているようだ。
そして、ちょっとづつ「おかーさん、おかーさん」から、「お父さんと一緒がいい」と男同士の繋がりに変わってきてる気がする。
・・にしても、まだまだ甘えすぎの感はあるが。

6年生のムスメ。
・・クチが悪い。とにかくクチが悪い。
そして態度も悪い。
とはいえ、悪意をもったものではなく、冗談の延長、場合によっては「かまってほしい」という甘えの延長のような気もするので、よほどのことがない限りは放置している。
日々、テレビドラマにハマり、見るのが追いつかないというのが当面の悩みのようだ。
今まではボウズと共用の子供部屋だったが、今年ようやく「友達を呼ぶのに自分の部屋がほしい」というので、ムスメの部屋を用意。
・・ほとんど放置ですが、まぁ、友達が来たときにナイショの話をするために使ったりしているようではある。
いよいよ春からは中学生なのだが、全くその自覚がなく、相変わらずユルい性格のままだ。


そしてメタル界を振り返ると・・・

なんといってもMANOWAR来日!! SYMPHONY X来日!! 史上最高のラウドパーク!! これは二日間参戦だろ!!

両方キャンセル。二日通しチケットの俺、涙目。
・・という悲劇につきる。
まぁ、結果として「行けば楽しいラウドパーク」だったから、なんとなく納得しちゃった感もありますが。

あと印象的なのは
・ROBBY VALENTINE、ヒッソリと復活
・FREEDOM CALL 幻の来日決定(どうなったんだ、コレ)
・MEGADETH 空中分解寸前?
・RIOT 奇跡の復活
・EDGUY/UNISONIC ライブ参戦
・パット・トーピー、パーキンソン病
・ダグ・アルドリッチ、白蛇脱退
・BABYMETAL 海外で大躍進

といったところがパっと思いつくところでしょうかね。

あとは、今年はジャパニーズメタルが充実していたなーと感じました。
半分くらいはジャパメタ聞いていた印象。

そして例年の通り、今年よく聞いた曲をペタペタと貼っておきましょう。
「今年リリース」ということには拘ってませんので、古い曲があっても御容赦。
改めて振り返ったとき、「なるほど、この曲の年か!!」って思い出すんだよね。
とりあえず、和洋4バンドづつ。
ジャパメタでいえば、下に貼ったバンドの他にも、GYZE、GAUNTLET、兀突骨、My Material Season ・・と、ポンポン思い出される充実っぷり。

皆様もいろいろな音楽に出会えたでしょうか。
子供たちの成長を楽しむことができたでしょうか。
来年も同じように振り返ることができるといいなーと思いつつ・・・よいお年を!


Death Angel - Thrown to the Wolves
KREATORと並んで、今年のLOUDPARKを象徴するバンドにでしたね。いいライブだったなー。




Glamour of the Kill - Second Chance
リリースは去年だったでしょうか。リリース直後もよく聴きましたが、LOUDPARK参戦によって再びお気に入りに。




Derdian - Hymn Of Liberty
今年聞いた中でのダークホース。このバンドのことはまたブログに書きますよ。




Unisonic Your Time Has Come
マイケル・キスクに望むものを見事に体現してくれました。このバンドが続いてくれていることに感謝。





MinstreliX / 叡智の華
まさに「約束の旋律」の名にふさわしい、バンドのやりたいこととファンの期待が最高レベルで一致した名曲。




Hyperion / LIGHT BRINGER
惜しくも活動休止となるラブリーのキラーチューン。惜しい。ホントに惜しい。




GALNERYUS Endless Story
安定と貫祿。J-POP寄りになっても、やっぱり彼らの音は大好きなのだ。




Phantom Excaliver 「Mother Earth」
イロモノですが、ネタじゃありません。たぶん、今年一番聞いた曲。応援しますよ。



  

Posted by テン at 07:05Comments(0)

2014年12月24日

進化の途中

大きな節目を経て、もう数年が経ちますね。
期待通りの方向性へ向かってくれている嬉しさ、そして前作で圧倒的名曲を産んでしまったことによる反動、その両面が気になる新作は・・・

GALNERYUS [VETELGYUS]




ジャパニーズメタル史に残るであろう珠玉の名曲[ANGEL OF SALVATION]を擁した前作から2年。
これが9枚目になりますかね。

6枚目から小野正利が加入したことを思うと、もうすぐバンドとしては前任YAMA-Bと同じ枚数に達するわけですね。
・・早いものだ。

過去にも素晴らしい名曲を生み出し、「もうこれが最高傑作だろ!」というハードルを自らどんどん乗り越えてきた彼ら。
が、[ANGEL OF SALVATION]はホントに素晴らしすぎた。
だから、「いやいや、これはさすがに越えられないだろ。もう充分だし」といった感覚すら漂いました。

そしてリリースされた新作。
そういう意味では、過度な期待をすることなく「ま、新たなスタートってことで」という思いで向かうことができましたよ。

が。

今作も素晴らしいです。

オープニングインストゥルメンタル[REDSTAR RISING]からの[ENDLESS STORY]は、小野正利が加入してからのGALNERYUSに期待するものが100%詰め込まれていますね。
心地よい疾走感と天駆けるような高揚感に満ちたサビ。
そしてさらに相乗効果を生むSyuのギター、小野さんの強烈なハイトーンヴォイス。

が、フと「何か引っかかる感」が脳裏をよぎるのです。
なんなんだろうなーと思って何度か聞いたのですが・・たぶんその違和感は歌詞。
いかにもJ-POP然とした歌詞に「ん?」という違和感。
この「J-POP然とした違和感」ですが、歌詞に限ったことではなくアルバムのところどこで見え隠れします。
というか、むしろ隠れてないですね。

そして何度かアルバムを聞いて思ったのです。

小野さんが加入して、キャッチーな方向性、日本語詩という方向性に重きを置いてシフトしていったわけですが、いよいよ本格的にその路線が明確になったな、と。
「ガルネリウス、開き直ったな。」と。

元々、YAMA-B時代のザラついたアンダーグラウンド臭を纏った路線のファンは、小野さんが加入した最初のアルバムが受け入れられるかが最初のポイントだったかなと思います。
そこで、その声だけで「メジャー感」が溢れている小野さんの声を受け入れられない人もいたんじゃないかなと思います。
・・そもそも日本語詩を取り入れたYAMA-B時代後半で離れてしまった人もいたかもしれませんが。

その最初のポイントを受け入れ、それでもGALNERYUSを聴き続けていた人にとって、今回のアルバムは次のポイントになるような気がします。
特に「洋楽至上主義」感の強いメタルファンにとっては「あー、なんか違うところにいっちゃったな」と思う人も多いかもしれません。

そういう意味では、HELLOWEENアンディ・デリスが加入し、音楽的にも変化を遂げ、ファン層がガラリと変わっていた様子を思い出します。
マイケル・キスク時代こそがHELLOWEENで、それ以降はポップすぎると思う人。
アンディ・デリス時代こそがHELLOWEENで、その前は古くさいと思う人。
そして両方が好きな人。(ワタシはコレ)

GALNERYUSについても、同じようなことが言えるところまで来たなと思います。

前にも書いたかもしれないけど、ワタシはバンドメンバーが変わろうが音楽性が変わろうが、それによって「このバンドはずっと応援するからオッケー」「もう昔の音じゃなくなったからキライ」という感覚は持たない。
「今のバンドが作り出してくれる音が自分にフィットするかどうか」に尽きる。

で、今回のGALNERYUSについてですが・・ワタシは大好きですよ。
以前から「小野さんが加入した以上は、ミュージックステーションに出られるくらいメジャーでJ-POP寄りのジャパメタをやってほしいし、むしろそれが小野さんに似合う」と書いていたくらいですから。

上述したJ-POP感漂う違和感も全く問題ありません。

ただ今回のアルバム、全体で見ると、ちょっと曲にバラつきがあるかな、とは思います。
そのバラつきも「バラエティに富んでいる」と言い換えることもできるわけですが・・。
個人的には「好きな曲と、それほどでもない曲」がハッキリしてるアルバムかなと感じます。

先程触れた[ENDLESS STORY]は文句ナシ。
新たな方向性と典型的なガルネリ節がフィットした、「今のGALNERYUS」を明確に体現してくれた名曲となりました。
先程「違和感」と書きましたが、あくまで過去と比較しての違和感だけだから、この歌詞も大好きです。
[THE JUDGEMENT DAY]も、小野さん加入後の典型的なスピードチューン路線の名曲。
[TEAR OFF YOUR CHAIN]あたりに近い印象でしょうかね。
中盤に配置してるのも絶妙です。
そして、ある意味ではこのアルバムの象徴となるかもしれない[SECRET LOVE]
メロディラインは昭和歌謡のような印象さえ残します。
実質ラストと言ってもいい[I WISH]も、スピード感とキャッチーさが同居した佳曲ですね。


ということで、バンド史&ジャパメタ史に残るであろう名曲を経ての新作は、今後のベクトルを如実に示したものになったのではないでしょうか。
個人的にお気に入りといえる曲が全て日本語詩、というところも、現在のガルネリウスの方向性を表しているように思います。

初期のファンは、ちょっと離れてしまうかもしれない。
けど、その不安と同じくらい、新たなファンを掴んでくれるであろう期待もある。
そんな両方の可能性を秘めたアルバムになったなと思います。

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Wikiによると、「ベテルギウス」赤色超巨星であり、「変光星」らしい。
さらには「進化段階」らしい。
なんともふさわしいタイトルであるなぁと感嘆 します。


GALNERYUS Endless Story


  

Posted by テン at 07:34Comments(0)G

2014年12月15日

サンタに願いを。2014

毎年恒例、サンタさんの季節ですね。
(いや、むしろもう手遅れ感も漂いますが)

サンタさんにお願いをする子供たち。
そしてその願いと予算に板挟みのサンタさん。

それぞれが、それぞれに、それぞれの思惑と困惑、悲喜こもごもの季節です。

今年4年生になったボウズ。
ついに禁断のあのセリフをクチにしましたよ。

「なー、サンタさんってホントにおるの?」


そしてその横から6年生のムスメが

「なにいっとるの!そういうことをオトナに聞いたらいかんによ!」

・・コイツは完全に気づいてるな。
ワタシは

「まぁ、信じてれば来てくれるやろし、信じなくなったら来ないんじゃない?」
と、サラリとスルー。

ボウズは怪しみながらも、とりあえずは信じてみようかなと思っているようだ。
ムスメは
「あー、サンタさんに何頼もうかな~(チラッ)」
「一万円くらいまでならいいかな~(チラッ)」
「そろそろ決めんとヤバいかな~(チラッ)」

・・と、策略的な熱視線を送ってくる。

なかなかメンドくさい年頃である。

実際、奥様とは「もう話してもいいんじゃないの?とくにムスメは」と相談したのだが、どうやら友達のママ同士でも「一応信じてるフリしてるうちは、話さずにおこうか」的合意がなされているようだ。

そんなわけで、とりあえず今年はサンタさんが来てくれることになりそうだ。

ということで、今年もサンタさんに手紙を書いたわけですが・・・





4年生のボウズ。

最近、近所の友達との接点が減ってきた。
その理由は単純明解。

ゲームをしたい友達。
外で遊びたいボウズ。

どうやら、天気でも公園でみんなでDS。雨や雪なら家でゲーム。
友達の遊び方がそういった方向ばかりらしく、外でサッカーしたりしたいボウズにとっては
「みんなゲームばっかりしてるで、面白くない。それなら一人でサッカーする」
ということになっているようだ。

で、家に帰ってくるとDSとかじゃなくて古いスマホでパズドラやってるから、このあたりも友達の会話と接点がない理由のようだ。

世間と同じく、近所の友達は「妖怪ウォッチ」のゲームが大流行してるようだ。
ボウズもテレビは見ているものの、ゲームについては全く興味がない。

奥様としては「友達がみんなやってるなら、アンタもやりたいやろ。やったら?妖怪ウォッチをサンタさんに頼んだら?」と、仲間に入れてやりたいようだ。
が、ボウズは
「別にいい。まだクリアしてないゲームもあるし、いらん」と。
このあたりの「人がなにしていようが、自分は自分」といったスタンスは幼い頃から一貫している。
ワタシとしてはいいと思うんだが、奥様としては「みんなと違うことしてる、輪に入ろうとしない」ことが不安でもあるようだ。

ちなみに、決めたら即決、そこから一切迷うことがないのもボウズの性格。

今年は「ナノブロックの、すんげぇ難しいヤツ」ということで決めているようだ。

・・高いんだよな。ナノブロックの難易度高いヤツ。



6年生のムスメ。

上述の通り、完全に気づいてる中での策略的やりとりが繰り広げられている。
サンタさんへの願いも「超高級なもの(たぶん無理)→高いもの(あわよくば)→安いもの(現実的)」という選択肢を与えてくれている。
まぁ、気遣いのあることで・・・

ちなみに願いは
①ピアノ(無理)
②iPad mini (高い)
③ソフトクリーム作れるオモチャ(たぶん飽きる)

の3つのようだ。

・・だったのだが・・・

コロコロと気分が変わる、決められない、欲張る、というムスメの仕様上、それで落ち着くはずもなく・・

「あー、現金が一番いいな。一万円くらい」
「現金は無理かもなー。じゃ、商品券ならイケるんじゃね?」
「そういえばDVD見るヤツほしい。小さくて持ち運べるヤツ」


などと希望は増える一方。
「オメーは結局何が一番欲しいんだよコラ!」と言ってるのだが
「んなこといっても、しゃーないに!全部欲しいんやさ!サンタさんでも無理なこともあるで、たくさんお願いを書くんやさ!(チラッ)」といった具合だ。

今のところ(まだ決まってない)、友達がみんな持ってるから、という理由で最初から希望していた iPad mini が濃厚な気配だ。
他のものにしたところで、結局友達が持っている以上はそのうち欲しくなるだろうし。
誕生日のときにも「やっぱりiPadにしておけばよかった・・」と言ってたし。

しかしiPad、中古といえども高いんだよ・・・


:
:


ということで、「サンタさん」の登場も今年が最後でしょうかね。

来年以降はもう「ウチの予算を考えろよ」と明確に伝えることができるでしょう。(たぶん)

ホッとするような、ちょっと寂しくもあるような。

ワタシが「サンタさんの事実」を知ったときのことは、今も鮮烈に記憶に残ってるし、その落胆といったらもう・・・
それを思うと、その「事実」の伝え方ってのは大切だな、と思うのだ。












  

Posted by テン at 07:38Comments(0)子供たち棚

2014年12月08日

9年目、突入。

このブログがスタートしたのが2006年12月4日でしてですね。

今年も無事にその日を迎えられることができましたですよ。
・・出張が重なってたこともあり、ちょっぴり遅くなりましたがね。

で・・
2007年で2年目だろ。
2008年が3年目だろ。
:
(以下指折り数える)
:
2014年のこの日で9年目か・・

ということで、丸8年を経過し9年目に突入したらしいですよ。
よくもまぁこれだけローカルなところで、ローカルな話で、迷惑も省みず、自己満足で・・と、思いますよね。ワタシじゃなくても。
えぇ、いいんですよ。自己満足で。

当時はムスメが4歳、ボウズが2歳くらい、ワタシにいたっては・・いや、ワタシの歳はどうでもいいか。
・・・もうその頃の子供の様子なんて思い出せないレベルですねぇ(遠い目)
今ではもう二人ともすっかり・・(以下グチっぽくなるので略)

当初の「プレゼンで連戦連敗したから、語彙力向上のため」という開設目的は、年々積み重ねてきた「飽き」「画一化」といった要素の下に薄れつつあるのは否定できませんが(ホントはソコを徹底しなきゃイカンのですが)、旅行関係や音楽のインスピレーションの記憶という「備忘録」の意味で意外と役立ってますかね。

子供が小さい時の記憶。
名作が生み出されたときの直感的感想。
自分の骨折、母ちゃんの死去。

そういった一つ一つを綴ってきてることが、自分にとってのブログの存在価値や持続意欲を高めてくれています。
いやー、続けてみるもんですね。

今ではtwitterfacebookといったSNSが主流で、ネットでの出会いや新しい関係構築も圧倒的にそちらが多い。
とはいえ、ひだっちブログ初期に繋がってくれた友人たちは、今でもネットと関係なくリアルな空間で大切な友人として繋がっている。
「お、俺のこと?」「あ、私のこと?」と思って下さったアナタ、アナタ、アナタ。
そう、アナタたち。
ワタシのようなメタルオタクにお付き合いくださって、ホントいつもありがとうございます。
そして今でも(以前よりは少ないけど)、ブログがキッカケで繋がりが生まれることもある。

そんなわけで、そういう思い入れも含めて、ワタシにとってブログは切り離せない存在だ。

基本的にブログは自分の正体がバレないように、ヒッソリと、コッソリと続けていくつもりだったんですが・・・
でも、着々とバレつつあるところに不安感を覚えてはいますが・・・
(とりあえず奥様にバレた段階でその不安も多少払拭された感もありますが)
けど、これからもその方針でヒッソリコッソリで行こうと思いますですよ。

もしよろしかったら、9年目もお付き合いいただけるとウレシく思いますですよ。




ということで、毎年恒例。この節目の日は最初に取り上げたバンドであるANGRAの関連で・・と思っているのですが。
もうそろそろネタが切れそうですよ。
けど、来年にはニューアルバムが・・という話もあるので、そちらに期待しつつ・・

SHAMAN / RITUAL




2002年発売。このアルバムが1stになりますね。
2000年にANGRAを脱退したアンドレ・マトスが結成したバンドですね。

バンド名、アルバム名、そしてジャケットに至るまで、トライバルなムードで覆われている印象です。

初期ANGRAで想起する「聖」「天使」「クラシカル」といった象徴的世界観とは異なるため、そういったファンにとっては違和感があることでしょう。
とはいえ、名作である2ndでもこういった空気は漂ってましたし、3rdから思えばむしろ「正統な進化」とすら言える流れを汲んでいるいるのではないでしょうか。
・・まぁ、バンドが違うので「進化」と呼べるかどうか分かりませんが、まぁ、アンドレ・マトスの進んだ方向、という意味で。

民族的であり土着的な空気をベースに、パーカッションや独特のリズムでそのトライバルなサウンドを紡いでいます。
アンドレ・マトス脱退前のANGRAの空気、そして脱退後にエドゥ・ファラスキを迎えての起死回生の一撃を思えば、袂を分けたのは当然のようにすら思えます。

そのエドゥ・ファラスキというヴォーカリストを得てからのANGRAの躍進はファンにとって記憶に新しいところでしょう。
そのおかげで
「なんだよ、アンドレ・マトスのバンドだと思ってたのに。マトス、いらなかったじゃん」
「マトスよりハイトーン伸びるし、結果オーライ!」
「CARRY ON をノーフェイクとは!エドゥ、すげぇ!」

みたいな空気になっちゃったのは、誰もが認めるところでしょう。

たしかに、アンドレ・マトスより上手い。
[CARRY ON]をノーフェイクで歌いきったライブは背筋がゾクゾクするほど感動した。
そして、ANGRAが新しい息吹で蘇ったことは間違いない。
ANGRAファンとしては嬉しいかぎりだ。

けどね。

ワタシはアンドレ・マトスも大好きなのだ。
だから、「マトス、いらねーじゃん」って空気だけは納得いかないのだ。

なんだかんだ言っても、アンドレ・マトスのVIPERからの流れがあってこその、あの奇跡の1stアルバムだったと思うのだ。
だから、エドゥの活躍でANGRAが蘇ったのだとしても、アンドレ・マトスにも頑張ってほしいのだ。

そんな数少ない(?)マトやんファンなら、是非手にとってほしいアルバムだ。(もう持ってるだろうけど)

イントロの[Ancient Winds]から続く[Here I Am]はANGRAファンでも納得のスピードチューン。
「ほらみろ!やっぱりアンドレ・マトスの才能あってこそのANGRAなんだよ!」と誇らしくなること間違いなし。
リズムの刻み方、印象的なサビ、中間部に盛り込まれたクラシカルなフレーズ・・・まさにVIPER時代から脈々と続く、アンドレ・マトスならではのメロディ。
名曲[CARRY ON]に通じるものがある・・というと大げさでしょうか。

アンドレ・マトスのヴォーカルを一言で表すと「危うい音域のハイトーン」といったところでしょうか。
その危ういラインが彼の声の魅力だから、エドゥの安定感と比べられるとキビシイ。
カイ・ハンセンのヴォーカルスタイルが好きな人なら、この「危うさ」の魅力を解ってもらえると思うんだけどなー。

そのヴォーカルスタイルは、ANGRAの時ほどは無理してないような気がします。
が、やはりそのハイトーン音域は健在。

その声、そのサウンドが一つになって、彼の独特の世界観を構築していきます。

続く[Distant Thunder]もANGRA系、と言っていいでしょう。
3rdアルバムあたりに入っても違和感なく、そして傑出した曲として人気が出たレベルなのではないでしょうか。

その後、このSHAMANならではのムードの曲が続きます。
このあたりでANGRAが好きな人にとってはCDを止めちゃう人もいるかもしれません。
が、3rdアルバムが許容できる人なら、そのムードを噛みしめることができると思いますよ。

ラストに配置された[PRIDE][Z.I.T.O]あたりを思いだすスピードチューン。
個人的には[Z.I.T.O]が「好きなタイプの曲なんだけど、いまいちのめりこめないんだよなー。けど、いい位置にいい曲を配置してるなー」と思っていたのですが、この曲もそれに類する印象です。
その「いまいちのめりこめない」のは、おそらく「直線的な疾走感」に由来してるんじゃないかなーと自己分析してますが。
いわゆる「メロスピ」を具現化してるとも言えるでしょうか。

ということで、なんだか「ANGRAに負けてないゾ」的な書きなぐりになってしまいましたが、なんとかアンドレ・マトスが再評価されてほしいという思いです。

VIPER時代からアンドレ・マトスが好きだった人はもちろん、エドゥのANGRAが好きな人にも充分にアピールできる曲もありますし。

そしてこのアルバムで「やっぱりアンドレ・マトスはいいなぁ」と思ってくれた方は、彼のソロアルバム[Time To Be Free]も是非。
クラシカルなイントロ[Menuett]から続く[Letting Go]は、ANGRAの名曲たちと並べても遜色ない絶品キラーチューンですよ。

・・やっぱり最後もANGRAと比べて終わってしまった。




SHAMAN - Here I Am ~ live in Sao Paulo
ブラジルでは人気あるね。途中まで「・・口パク?」と思うほどの安定感。
アンドレ・マトスにしては珍しいね。(失礼)
そしてこの頃はカッコイイ!












  

Posted by テン at 07:19Comments(0)S