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2012年03月26日

3つのフェルメール

東京出張となると、メタルバーだのヒトカラだの・・・といった話題になりがちではありますが・・・。
こちらも出張時の定番、美術館。

今回の出張のタイミングでは、この展覧会と日程が合いましたね。

フェルメールからのラブレター展 at 渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム

3つのフェルメール


なんだかんだでフェルメールの作品がよく日本に来ているからなのか、たまたま偶然が重なってるのか・・・残した作品が少ないフェルメール、その作品が日本で見られる機会、しかも遠方の東京だから出張のタイミングが合わないといけない。
そんな状況にもかかわらず、何度目からのフェルメール展。
大好きな作品に出会う機会があるってのはシアワセなことであるなぁ、と思う。

さて、今回は出張が週末に重なり、金曜日夜まで仕事して土曜日は帰るだけ。
なので、コレだけ見てから帰ろうということで、朝から渋谷へ。

bunkamura ザ・ミュージアムは二度目。そういや前回もフェルメールだったな。

その前回のときは地図片手に進み、方向感覚も分からぬまま現地入りした感覚だったので、二度目とはいえスムーズに到着できる自信は全くない。
しかも渋谷なんて、その時っきりしか行ったことないので、地理関係も全く分からない。
センター街ってトコがヤバいらしいから、ロンダルキアのダンジョン的に迷い込んでキラーマシーンだバーサーカーだドラゴンだ、もうライフはゼロよ!状態にならないようにせねば、ってことだけ細心の注意を払いつつ、現地へ向かいます。

で、bunkamuraは東急の中にあるってことで、とりあえず東急まで向かい、東急入り口で待機。
オープン10分前。
わりと待ってる人は少ない。天気も悪いしなー寒いしなー。ま、空いてるってのはイイコトだ。
が、係員のヒトが「フェルメールをご覧になられる方は、別の入り口にお並びくださいー」という衝撃のアナウンスを告げる。
・・・なんか入り口の景色が前回と違うなーとは思ってたさ。
ダッシュで別の入り口に並ぶが、既に長蛇の列。
・・・そうだよな。フェルメールだもんな。

ってことで、20分ほど待たされて入場。

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今回のフェルメール展は、同時に3つの作品が見ることができる希有な機会だ。
どれも有名な作品ではあるが、中でも一番見たかった作品は「手紙を読む青衣の女」

そう、フェルメールといえば「青」である。
その青色、物憂げな表情、そして着衣の質感とボリューム感が印象的な作品だ。

20分待ちとはいえ、室内での混雑はそれほどでもない。

「手紙を読む青衣の女」は、最近修復されたらしい。
その修復の模様を館内のビデオ(?)で見ることができますが、ここまで劇的に鮮明になるのか、と驚き。
一度その絵を見て、そのビデオを見て、再びその絵を眺めるために戻りましたよ。
着衣の色、椅子の装飾・・・是非そのビデオを見た後で、その鮮やかさを目に焼き付けておきたい作品です。

3つのフェルメール

「手紙を書く女」では、フェルメール特有の「差し込む光」ではなく、その手元にスポットライトを当てることで表情と室内のコントラストを楽しむ、といったところでしょうかね。
手紙で何かを伝えようとする女性・・・というか、少女のような眼差し。
淡い黄色の服が、その繊細な表情をさらにクローズアップしてくれますね。

3つのフェルメール

そして、今回作品の中で事前の「楽しみ度」は低かったものの、「おぉ・・・」と思ったのが「手紙を書く女と召使い」
手紙を書いている女性は、よくフェルメールが描いている柔和な女性とは一線を画し、なにか緊張感が満ちていますね。
逆に窓を眺める召使いの表情のフクザツなこと。
女主人の苛立ちに対しての表情なのか、「早くしてくれないかなー」って表情なのか、それとも窓の外に映る景色に思いを馳せているのか。
窓から差し込む光、床の模様・・このあたりはフェルメールらしさが溢れていますね。

3つのフェルメール

そして別のフェルメール展でも強い衝撃を記憶を残してくれた、ピーテル・デ・ホーホの作品もありましたね。
今回もフェルメールの作品に負けないくらいの存在感がありました。
この人の絵も大好きだ。

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そしていよいよこの夏、「フェルメールといえば、コレ!」という人も多いであろう、「青いターバンの少女」が来日しますよ!

http://www.asahi.com/mauritshuis2012/

これは見たい。
その頃に東京出張あるかなー。
なくても日帰り強行突破でもいいから見ておきたいなー。

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Posted by テン at 07:34│Comments(0)アート棚
 
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