ヘビメタパパの書斎 › 2017年01月

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2017年01月20日

決別の刻印

快作となった最新作。
そして、その最新作のインタビューを読むまでスルーしていた前作です。

流れに乗って(?)サラッと書いておきましょうか。

BON JOVI [BURNING BRIDGES]





いろいろ不可解だったアルバムです。
ファンも「これ、どう捉えて、どうコメントすりゃいいんだ‥」という印象だったのではないでしょうか。

私も同様です。

ということで、熱く語ることも少なそうだし、以下余白はジョン・ボン・ジョヴィに捧げます。





























































‥と、伊藤政則氏のBurrn!レビューでの名パターンをパクってしまいたくなりますが、そういうわけにもいかないので‥

不可解なアルバムリリースの背景。
不可解なアルバムの存在意義。
不可解な「ファンアルバム」とかいうキーワード。
漂う不穏感。


リリース当時のイメージは、こんな感じ。

戸惑ってるうちに時は流れ、最新アルバムがリリースされ、それに伴うインタビューを読んだ。
そして、このアルバムに隠されている(というか、半ば公だったようですが)背景が見えてきた。
そして、その経緯で作られたアルバムって知ると、それはそれで気になる。

ということで、最新作と合わせて入手。

全体像としては、とにかく「サラッと流れていくアルバム」という印象。
スタジオでギターを抱えてジャムっている、そのままを収録したかのような。

そして、限りなくジョンのソロ作に近い風潮を感じられます。

BON JOVIのナンバリングアルバムとして捉えるには違和感がありますが、位置づけとしては「アルバム未収録の曲を集めた、アウトテイクアルバム」というところならアリかな、というレベルでしょうか。

怒りに任せて詰め込んだ作品かもしれませんが、その中でもジョンのメロディセンスがキラキラと煌めくのは、我が家が春先のまだ寒い砂浜を歩いてる中でキレイな貝殻を見つけたようなササヤカなヨロコビがあります。


意図的に暗く重いオープニングにしたと思われる[A Teardrop to the Sea]
‥暗いです。
ココロの中にズッシリとした鉛を詰め込まれたような、重苦しい感情に包まれてしまいます。

続く[We Don't Run]
‥暗いです。
といえ、この曲でようやく彼らなりのガッツ溢れるメロディが見え隠れ。
が、なんというか反社会的イデオロギーを感じるようなガッツで、本来のポジティブなパワーとは相反しているように思います。

[Saturday Night Gave Me Sunday Morning]は、ジョンのソロ作品が好きな方にとってはその魅力を感じられることでしょう。

個人的にハイライトと言える[Fingerprints]
ミカエル・アーランドソンか‥と言いたくなるほど、切なく、胸を締めつけるナンバー。
苦しい想いを、絞り出すように、紡ぐように、繊細に繋いでいったかのような‥「泣ける曲」というよりは、胸を抉ってくる感覚です。

タイトル曲でありラストを飾る[Burning Bridges]
まさにスタジオのジャムをそのまま持ち込んだ曲という印象。
こういうタイプの曲はわりと好きなんですがね。
下記の記事にもあるように、皮肉満載の曲です。


ボン・ジョヴィ、長年在籍したレーベルをニュー・アルバムの歌詞でこき下ろす
http://nme-jp.com/news/3916/


ということで、BON JOVIの歴史から見たら、正式なナンバリングとしてカウントするのを躊躇う作品。
なんだか、昔少し聞いていたU2を思い出しました。

とはいえ、大きな分岐点という点では、ファンは聞いておくべき作品ともいえます。

そうそう、この作品からリッチー・サンボラがいないわけですが、そんなことは全く気にならないほど。
リッチーがいたからといって、この作品は、こうなるべくしてこうなった作品なのでしょう。


あまりのインパクトの無さが、逆に強いインパクトとして残りました。


Bon Jovi - Fingerprints



  

Posted by テン at 07:27Comments(0)B

2017年01月11日

新たな一歩

聞いてきた歴史、という意味では、私にとって最も長いつきあいになるバンドの一つだ。
もちろん、その歴史の中で一喜一憂を繰り返してきた。

その一喜一憂の中で、今作が最も複雑な心境でCDをトレイに乗せた。

Bon Jovi [ The House is not for Sale ]




メタル云々ではなく、ロック界の至宝。
前作の位置づけをどう捉えるかにもよりますが、それを含めれば14枚目。
デビューアルバムが1984年ですから、もう30年越えですね。

今作は、リッチー・サンボラと袂を分けてからの、実質最初のアルバムと呼んでいいでしょう。
そして、レコード会社とのゴタゴタもあって、まさに新たな轍を刻んでいく指標として捉えていいでしょう。

以前からこのブログをご覧の方はご存じかもしれませんが‥

私がBON JOVIを大好きだった要素の大半は、リッチー・サンボラによるところが大きかった。
リッチーとジョンのソロアルバムを聞いて、その歴然とした音楽性の違いを耳にするたびに、「リッチーのエッセンスあってのBON JOVI」という思いは強く強く脳裏に刻まれていた。

そんな中。
リッチー・サンボラとは決別(たしか、正式には脱退表明はない‥ような)
上記のような想いを持っている私にとって、それはバンドとしてのBON JOVIの魅力がメリメリと剥がれ落ちたような諦めがあった。
そして、ジョンのソロのような、スタイリッシュかつアダルティな方向で落ち着くんだろうな、と思っていた。

が。

その心配は杞憂に終わったようだ。

このアルバムで聞かれるのは、自然体のジョンの現在を映し出しているだけでなく、以前のダイナミズムとエネルギーが蘇っている。
[LOST HIGHWAY]あたりで「着々とジョンの色に染まっていってるな‥」と感じた漠然とした不安は一掃されたと言ってもいい。
「原点回帰」などという言葉は使いたくないし、その言葉はフィットしないとは思う。
が、前述したようなネガティブな要素をリセットし、新たに生まれ変わるために、ジョンらしさ、ではなく、BON JOVIらしさを見つめなおした感が伝わってくる。

[Slippery When Wet] ~ [These Days]といった黄金期と比べたら、もちろん当時の「らしさ」は希薄だ。
そういった意味で「退屈だ」という印象をもたれる方も多いかもしれない。

が、私自身、ここ数作で「初期のBON JOVIの幻影」は、ある程度振り切っていたからもしれない。
充分に「らしさ」を感じることができるアルバムになっています。

オープニングを飾る[This House Is Not For Sale]
ギターの刻み方、Aメロでのコーラスは「あの時代」を映し出しているように聞こえて、だけどもちろん今ならではの音で。
これがハナにつくか、素直に耳に入ってくるか、で、このアルバム全体の印象が決まるかもしれません。
今の状況だからこそ胸に刺さるメッセージ性もグッと来ます。

[Living With The Ghost]のオープニングは[Blood On Blood]を思い出しませんか。
あの頃のスケールの大きなポジティブさが蘇っています。

[Knockout]のダイナミックな世界観は[Crush]あたりに近いでしょうか。
そして、歌詞もメロディも力強く前向きな[Born Again Tomorrow]も印象的。

このアルバムでのハイライトと言っていいでしょう、[Roller Coaster]
穏やかで広大な空間を聞かせ、サビはメロウでキャッチー。
ここ数作で「何か物足りない」と思っていたものが具現化された‥例えはチープですが、ずっと開けてなかった宝箱を開けたかのような。
そして、そのその輝きを久しぶりに見たかのような。
懐かしさと、込み上げてくる喜びを感じます。

そして[Come On Up To Our House]Houseで始まり、Houseで終わる。素晴らしいエピローグになっています。


:
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何度か聞いて、リッチー不在を感じることなく、全体のクオリティの高さを楽しむことができました。

が、全体像が掌握できるようになってくると、「リッチーの音が入ってたら、どうなってただろうな」と感じたのも事実。
ある面ではBON JOVIの魅力は際立っている反面、他の面(ブルージーな音だったり、砂埃舞うような荒涼とした感じだったり)では、やはり以前と比較してしまうのも事実。

そして、魅力の一つであるバラード(典型的バラードからパワーバラードまで)の美しさとう点では、少し弱いかなという気がしなくもない。

それでも、私のようなオールドファンが「やっぱりBON JOVIは素晴らしい」「やっぱりBON JOVI大好きだ」と思わせるには充分な快作となりました。


前作(いや、前々作か)のことを書いたときに、「長い歴史の中で、音楽的な節目があった」とザックリと分けた気がします。
問題作と言われた前作を分水嶺として、また一つ大きな節目を迎え、新たな一歩を、自信と確信を持って踏み出した感があります。

初期~中期までのアルバムしか聞いてない方は、現在の彼らの姿を感じるにはうってつけのアルバム(評価は割れるとは思いますが)。
ずっと追いかけて、ここ数作で複雑な印象を抱いていて、なんだか少しづつフェードアウトしそうな方には(私です)、一縷の希望として手にとってほしい。


そして、「バンドがこの素晴らしい状態、でリッチーに戻ってきてほしいなぁ」と思ってしまうのは、本能だから仕方ない、ということでご容赦いただきたい。


Bon Jovi - Roller Coaster

  

Posted by テン at 07:01Comments(0)B

2017年01月06日

Welcome!! 2017!

明けましておめでとうございます。

今年もマイペースかつユルく更新していけたらと思っておりますので、ユルくおつきあいいただけると嬉しく思いますよ。

例年は、年末に最後の記事として一年を振り返るわけですがね。
今年はちょっとゴタゴタしてましてですね。
結局ですね。

まぁ、年末年始まとめちゃおう、ってことなんですよ、えぇ。

我が家の2016年の事件といえば‥

「サンタさん、終了事件」でしょうか。

中2のムスメと小6のボウズですから、どこかでそういう日は来るわけなんですが、子供たちからも私たちからも、なんとなくお互い牽制しあうかのように真相に触れなかったんですがね。

ボウズ、「サンタさん」でなく「クリスマスプレゼント」というワードを使いだす。

amazonで選ばせる。(この時点で、私としてはもうサンタさんじゃないつもり)

ボウズ、「あー、サンタさん楽しみやな」とカマをかけるかのように発言。

翌日、amazonから荷物届く。

奥様、何も考えることなく子供たちの前で開封(←しょっちゅうamazon使ってるから、きっと惰性)

クリスマスプレゼントが入ってる。

ボウズ&奥様、唖然

ボウズ&奥様、二人で号泣


・・ということで、結果的にはコレでサンタさん終了。

奥様は激しく後悔してましたが、私はボウズと風呂に入ってるときに

ワタシ「で、サンタさんのことは知っとったんやろ?」
ボウズ「そうやな。みんなそう言ってるし。けど、信じたい気持ちもあったんやさ」
ワタシ「わかるわかる」

と、サラッとしたもの。
我が家らしい節目になったのではないでしょうか。


そして、メタル界で思いつくところで言えば‥


・RHAPSODY、オリジナルメンバーでのフェアウェルツアーを発表。
‥エメラルドソード祭りになりそうですね。ファビオ+ルカという組み合わせは、やはりトキメきます。

・HELLOWEEN、マイケル・キスクやカイ・ハンセンを招いてのワールドツアーを行うことを発表。
‥これは以前記事にしましたね。いろいろな思いが脳裏をよぎります。

・RHAPSODY OF FIRE から ファビオ・リオーネが脱退。
‥ラプソディが分裂した時点で、興味は若干薄れてましたが、いよいよか‥という感じです。ANGRAも気になります。

・MANOWARがフェアウェルツアーを行うことを発表。

‥ラウパ、期待したんですがねぇ。いや、来年も期待してます。

・AC/DCがブライアンの代役にアクセル・ローズを起用。
‥賛否両論、でしょうか。

・Guns N' Roses、スラッシュ、ダフを迎えてのツアー。

‥いよいよ日本にも来ますね。

・Skid Row、元ドラゴンフォースのZ.P.サートを迎える。

‥トニー・ハーネルが加入という迷走を越えて、さらにZ.P.ですか‥


そして、例年のごとく、2016年によく聞いた曲たちを並べていきますよ。
この年にリリースされたという縛りはありませんので、ご容赦のほどを。


摩天楼オペラ / PHOENIX RISING [全曲試聴]

この中の[PHOENIX]が今年一番のヘヴィローテーションでした。
「これは越えられないだろ」という名曲を作り、それを上回り、またそのハードルを越えていく‥ホント、素晴らしいバンドです。
今年こそ、LOUDPARK17への参戦を期待しています。
残念ながら、その曲単独ではアップされていませんでしたが、雰囲気だけでも。



Sixx:A.M. - Relief

今年、一番ハマったバンド。
モトリークルーは「まぁまぁ好き」って程度で、Sixx:A.M.についても「どうせニッキーのサイドプロジェクトなんてモダンヘヴィネスなんでしょ」と思ってました。
が、モダンでグルーヴィーでありながら、その秀逸なメロディラインで虜に。
この曲はLOUDPARK16では聞けませんでしたが、今年のベストアクトとなる素晴らしいステージでした。




Lords Of Black - Ghost Of You

彼らも「どうせ、再結成RAINBOWのヴォーカルに選ばれたから話題なだけでしょ」って思ってた。
が、フタを開けてみれば、DARK MOORを思わせるスペインならではのクサさ、そしてROYAL HUNTを思わせるような密度、そして王道パワーメタルの力強さ。
こんなに素晴らしいバンドが埋もれているのか‥と唖然としました。
この曲の中盤で展開するインストパートの慟哭のメロディ、絶品です。




Bon Jovi - Roller Coaster

リッチー・サンボラの脱退。不穏な状況が見え隠れした前作。
全てをリセットし、原点を見据えつつ、現在を力強く映し出した新作。
やっぱり私はBON JOVIが大好きなんだ、と再認識することができました。




Dynazty - The Human Paradox

初期作品の路線も素晴らしいのですが、前作からモダンかつエレクトリックなAMARANTHEを想起する路線にシフトチェンジ。
これがまた素晴らしく、新作への期待も膨らんでいましたが、そのシフトした路線を継承。
見事に自分たちのスタイルとして昇華してくれました。
2月にはなんと初来日も予定されていますよ!



ということで、今年もたくさんの素晴らしい音に出会えますように。

  

Posted by テン at 07:00Comments(0)