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2014年05月21日

「まさか」の

「まさかの」というと語弊があるでしょうか。
それでもやはり「まさかの」という枕詞を付けたくなりますね。彼らがまさかのコンセプトアルバムですよ。

BLACK VEIL BRIDES [Wretched and Divine: The Story of the Wild Ones]

「まさか」の



もともと彼らのことを知ったのは、前作[Set the World on Fire]内の[Fallin Angel]という曲がキッカケ。
実にキャッチーかつガッツ溢れる曲で一撃KOでしたね。
こういう曲、大好きなんだよね。

そういえば、このバンドのことをブログに取り上げるのは初めてなので、自分の知識を補足がてら、いつものwikiに頼ってみましょう。

アメリカ出身。このアルバムが3rdになりますね。

グラマラスな(言い方を変えれば「ケバい」)風貌、アメリカ出身、とくれば、MOTLEY CRUEを想起される方も多いかと思います。
まずヴィジュアル的には、そんな感じをイメージして頂ければと思いますね。

が、音楽性はモトリークルーよりも圧倒的にキャッチー。
カラッとしたアメリカンハードロックとは一線を画していますね。
適度にウェットでメロディアス。

そしてガッツ溢れるサウンドはSKID ROWあたりにも通じるかもしれません。

そんなスタイルだと、どうしてもコンパクトなアルバムをイメージしがちですが、このアルバムは曲数で言うと20曲!
途中途中で短いインストというかSEを挟んだ作りになっています。
それでも全くダレることなく、最後まで緊張感を孕んでいるのが素晴らしい!

このバンドの魅力を個人的嗜好で語るなら、そのキャッチーな曲に添えられた「ウォーゥォー!ウォーゥォー!」「ヘイ!ヘイ!」といったコーラス。
ライブで映えそうな曲ばかりが並びます。

全体的にはストーリー性を重視してか、ややダーク&シリアスな空気が漂うわけですが、そのシリアスな空気の中でシンガロング必至のキャッチーな楽曲がひしめきあう、その温度差が心地よいのです。


イントロダクションに続く[I am Bulletproof]で聞かれるリフは、Bullet for my Valentineを思わせる鋭利さですね。
そして、彼らの真骨頂と言えるであろう[Days are Numbered]
硬派なハードロック調に始まり、サビで一気に視界が拡がるかのうようなメロディ。
胸を抉りつつ、いてもたってもいられないような衝動に駆られます。
そして本編ラストを飾る[In the End]。荘厳なコーラスに導かれ、そのシリアスに彩られたストーリーの扉を閉めて新たに歩きだすような、ミディアムでありながら力強く前向き、そしてやはりキャッチー。
ぜんぜん曲調もジャンルも違うんだけど、アルバムの中でのポジショニング(曲の順番ではなく、存在感や存在意義ね)という意味ではROYAL HUNT[SILENT SCREAM][EPILOGUE]を思い出します。


そのヴィジュアルと相反するようで、でもやっぱり違和感があるわけでもなくて。
典型的アメリカンハードではなくてヨーロピアンハードを思わせるところがあって、でもそのスケールはアメリカンハード(もっといえばアリーナロック的)で。
シリアスでありながら暗いわけではなく、かといってカラッと明るいわけでもない。
そしてキャッチーでありながら軽くならず、あくまでもヘヴィな音像。

前作で垣間見た(というか、充分にその魅力が発揮されていた)、その音楽性ですが、さらに貪欲に前へ進んでいます。
実験的でありながらも王道であるかのような貫祿に満ちています。

この不可思議な位置づけ、聞いて頂ければ分かると思うのです。
そして、しつこく「キャッチー」というキーワードを使ってしまいましたが、そのキーワードが気になる人は是非聞いてみて頂きたいものです。


Days Are Numbered





In The End


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Posted by テン at 07:13│Comments(2)B
この記事へのコメント
お邪魔します♪
良いスネ♪めちゃくちゃドストライクデス!ちょっと追ってみたいバンドにランクインデス!
Posted by M-kichin at 2014年05月21日 13:52
M-kichin さま

気に入って頂けて嬉しいです!
若いバンドの中にも、ワタシのようなオッサンの胸を打つバンドはゴロゴロしてるので、やはりアンテナは張っていたいものですね。
この前作もなかなかですよ!
Posted by テン at 2014年05月30日 07:28
 
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