ヘビメタパパの書斎 › 本棚 › 所詮お笑い…と言わないで

2007年06月27日

所詮お笑い…と言わないで

お笑いブームらしいです。

一応、キライではないので土曜日の夜にはお笑いの番組を見たりします。
が、なんだか感性が合う芸人が少ないんだな。

自分「…今のオモシロイ?」
奥様「…全然。どこで笑っていいかわからん。」

と、1時間の番組中ほとんどがそんな会話。
スケバン風、プロレスラー風、DJ風、ダンサー風、キックボクサー風…といった「まずはキャラクターから」という芸人は概ね苦手です。
じゃ見るなよ!と言われても、たまにアタリがあるからなぁ。
個人的嗜好だと典型的な「コント」系がスキですね。

そんな中、どこぞの番組で「コイツ、スゴい!」と直感的に思ったのが劇団ひとり
独自の世界観を持つネタの中で演じられるキャラクターは、どれも個性的。
まさに「一人劇団」といった趣。
「劇団ひとり」という芸名が言い得て妙だな。と印象に残っていました。
その彼が本を出したという。
しかも結構売れているという。

劇団ひとり「陰日向に咲く」

所詮お笑い…と言わないで

一応読んでみようと思っていたんですけどね。
ヒネクレモノ&あまのじゃくな自分としては、「そんなに売れてんだ。ふーん。」と素直に手が伸びず…。
最近になってたまたま借りることができたので、「それならまぁ、読むか。」と。

短編集ですが、それぞれの話で少しづつ繋がりがあって…というのが基本。
(あまり細かく解説すると、これから読む人もいるかもしれないし。)

前半。
彼らしい世界観&キャラで「なるほどなぁ。」と思いながらも「ま、こんなとこかな。」と。
期待通りだけど、期待以上じゃない。

後半。
一気に畳みかける。
短編集で「畳みかける」ってのもヘンだけど、ホントにそうなんです。
泣けるシーンあり、心温まるシーンあり。
ラスト近くでは、パズルのピースが一気にはまっていくような爽快感もあり。
そして読み終わった後には、また最初に戻って読み直したくなる。

個性のあるキャラクターたちが、それぞれの話の中で強烈な存在感を見せてくれています。
そのそれぞれの個性が、最終的には「ひとり劇団」の中で役割を果たしている、そういった構成力は彼のネタにも通じるところがあります。

あと、サラッと一気に読めてしまうボリュームも魅力ですね。
仕事→夕食→風呂→子供と寝る→また仕事っていう、オレの人生なんなんだ的無限ループの中でも簡単に読めてしまいます。
私は前半で「ま、いっか。」と一旦中断しましたが、通しで読んでしまうことをオススメします。

スポンサーリンク
同じカテゴリー(本棚)の記事画像
くもりときどきミートボール
シンケンジャー見参!
北欧への想い
みどりいろのたね
lovin' it?
獣の奏者
同じカテゴリー(本棚)の記事
 くもりときどきミートボール (2009-08-17 07:42)
 シンケンジャー見参! (2009-02-18 07:34)
 北欧への想い (2008-12-18 07:37)
 みどりいろのたね (2008-12-10 07:44)
 lovin' it? (2007-10-19 07:22)
 獣の奏者 (2007-04-19 07:11)

Posted by テン at 07:10│Comments(4)本棚
この記事へのコメント
この本は笑えますよね。

最初のホームレスのお話は本当の体験談かと思いました。

アイドルのお話も実話だと思って「ミャーコ」をネットで調べてしまいました(笑)
Posted by あおべー at 2007年06月27日 13:59
あおべーさま

ほんと、もしかしたら彼の実体験と紙一重なのでは…と思えます。
彼ならそういったエピソードがあっても不思議じゃないかも。
一話一話が、どこかコミカルなのに人間の弱さを露呈してるようでもあり、とても面白いですね。
Posted by テン at 2007年06月28日 07:27
私も劇団ひとり好きです

彼を最初に観たのはお正月のお笑い番組で、老人ホームの話しでした

義妹にはマニアックと言われていますが…

陰日向に咲くは私も前半で挫折して、図書館に早々にお返しした記憶があります…(予約して待ち続けたのにも関わらず)

後半が面白そうなんですか
もう一回チャレンジしようかしら
Posted by nora at 2007年06月28日 16:03
nora さま

是非、後半を読んでください。
私も前半だけ読んで、「あとは時間があれば読むか。」って程度でしたが、後半は一気に読めました。
で、また前半の話を読み返しました。

図書館、まだ予約がいっぱいかもしれませんね。
Posted by テン at 2007年06月29日 06:49
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。