2021年10月11日
Dramatic for You
7年の時を経て、約束の旋律が帰ってきました。
MinstreliX [11 Trajectories]

2021年リリース。
関西の鋼鉄吟遊詩人こと劇的激臭魔神(勝手に命名)こと、MinstreliX。
このアルバムが5枚目になりますか。
B級XaMetalを愛する界隈で話題になった[Thirst For..]の衝撃からもうすぐ20年くらいになるでしょうか。
その後も「約束の旋律」「Dramatic for You」を旗頭にその路線を踏襲しつづけています。
ヴォーカルであるリオウ・フィガロ(日本人です)(今までレオだと思ってましたがリオウが正解らしいです)の声質や歌いまわしのクセもあり、マイナー感の殻を飛び出せない感がある彼らですが‥
いいのです。
この適度なB級感と、徹頭徹尾貫くメロディのクサさ。
これこそが約束の旋律だから。
このコロナ禍という状況もあり、ずいぶんリリースまでの期間が空いてしまいましたね。
前作[CHRONOSTRINGS]での[叡智の華]は、MinstreliXのひとつの到達点だなと感じていました。
GALNERYUSにおける[ANGEL OF SALVATION]のような。
そこから7年も経っているとは‥。
まず目を惹くのがジャケットの美しさ。
もともと彼らのロゴは大好きなのですが、彼らの象徴である吟遊詩人を中心に描かれるファンタジックなアートワーク。
名盤の予感が伝わってきます。
オープニングを飾る[To The Distant Skies]。
壮大でメランコリック、ガルネリウスを思わせるギターのメロディ。
イントロダクションからこのアルバムの世界観が伝わってきます。
そしてリフを開始1秒聞いただけで「ミンストだ!」と思わせる開幕チューン[Memento Mori~The Goddess Pt.2~]へ。
流麗なスピード感、きらびやかなキーボード。
煌きと輝きを惜しげもなく撒き散らしながら疾走していきます。
美しさと儚さが駆け抜けていくその様は、初期DragonLand的。
発売前にMVで先行公開された[The Eternal Journey]。
GALNERYUSからYUHKIが参加するチューン。
これも実にミンスト的(まぁ、全編ミンスト的なんですけどね)。
メロディや展開が[叡智の華]の続編のような印象。
希望を抱いて心地よい飛翔感で駆け抜けていく。
MinstreriXはこの飛翔感が軽やかで繊細なのだ。
このバランスがミンストなのだ。
そしてこのあたりで気づく。
リオウの声がずいぶん落ち着きがあるな、と。
一音一音が明瞭でしっかりと耳に刺さる。
ハイトーンがウリのヴォーカリストではありますが、その特徴でもあった「線が細いハイトーン」「オペラティックな歌唱」は今回は控えめ。
「歌う」ということを強く意識しているように感じます。
そのおかげで、疾走感の中にもメロディがクッキリと鮮明になっている気がしますね。
[Invisible World]のサビでのリオウのスタイルは、一音一音踏みしめて階段を登っていくかのようです。
インストチューン[Cataclysm]は、インストにしておくがもったいないクオリティ。
すぐにでもリオウの声が飛び込んできそうなメロディライン。
初期SONATA ARCTICAのような直線的疾走感が心地いい[Frozen Promise]。
リオウのシャウトから、ややブルータル気味なリフ、そしてやはりミンストらしいドラマティックな展開へなだれ込んでいく[Dracurious]。
[Rose Funeral of Tragedy]の頃の世界観を想起しますね。
まさに吟遊詩人的メロディが舞う[Alkaloid]。
リフは強靱ながらもメルヘンチック&ファンタジックなメロディが印象的。
そしてラストは新たな彼らのアンセムになっていくであろう[Twilight Recollection]。
イェンス・ヨハンソンのキーボードを思わせるイントロ。
ANGRAを思わせる音の装飾。
今までありそうでなかった徹底的にポジティブかつ暖かく澄んだメロディライン。
全盛期のSTRATOVARIUSのようですね。
こういった曲をラストに配置するのは、やはりコロナ禍の今だからこその「希望」「願い」でしょうか。
聞き終わったあとの多幸感を演出してくれます。
:
:
ということで、過去のミンストが好きな人であれば期待通り。
というか、今までのミンストを聞いてきた方であれば「約束の旋律」ですから当然ですよね。
そして、今まで「ミンストかぁ‥あの声がなぁ‥」と思っていた人。
今回は一味違います。
‥といっても、いつもの声ですが。でも一味違います。
個人的ミンスト三本柱は
[Thirst For..]
[Erzsebet]
[叡智の華]
なのですが、そういった曲を凌駕するようなキラーチューンは無いかもしれません。
それでもアルバム単位で言えば最高傑作となったのではないでしょうか。
「Dramatic for You」。ドラマティックをあなたに。
一度はその世界を覗いてみてはいかがでしょうか。
MinstreliX "The Eternal Journey" MV from 5th Album "11 Trajectories"
ついでに伝説のこの曲も。
minstrelix Thirst For..
MinstreliX [11 Trajectories]

2021年リリース。
関西の鋼鉄吟遊詩人こと劇的激臭魔神(勝手に命名)こと、MinstreliX。
このアルバムが5枚目になりますか。
B級XaMetalを愛する界隈で話題になった[Thirst For..]の衝撃からもうすぐ20年くらいになるでしょうか。
その後も「約束の旋律」「Dramatic for You」を旗頭にその路線を踏襲しつづけています。
ヴォーカルであるリオウ・フィガロ(日本人です)(今までレオだと思ってましたがリオウが正解らしいです)の声質や歌いまわしのクセもあり、マイナー感の殻を飛び出せない感がある彼らですが‥
いいのです。
この適度なB級感と、徹頭徹尾貫くメロディのクサさ。
これこそが約束の旋律だから。
このコロナ禍という状況もあり、ずいぶんリリースまでの期間が空いてしまいましたね。
前作[CHRONOSTRINGS]での[叡智の華]は、MinstreliXのひとつの到達点だなと感じていました。
GALNERYUSにおける[ANGEL OF SALVATION]のような。
そこから7年も経っているとは‥。
まず目を惹くのがジャケットの美しさ。
もともと彼らのロゴは大好きなのですが、彼らの象徴である吟遊詩人を中心に描かれるファンタジックなアートワーク。
名盤の予感が伝わってきます。
オープニングを飾る[To The Distant Skies]。
壮大でメランコリック、ガルネリウスを思わせるギターのメロディ。
イントロダクションからこのアルバムの世界観が伝わってきます。
そしてリフを開始1秒聞いただけで「ミンストだ!」と思わせる開幕チューン[Memento Mori~The Goddess Pt.2~]へ。
流麗なスピード感、きらびやかなキーボード。
煌きと輝きを惜しげもなく撒き散らしながら疾走していきます。
美しさと儚さが駆け抜けていくその様は、初期DragonLand的。
発売前にMVで先行公開された[The Eternal Journey]。
GALNERYUSからYUHKIが参加するチューン。
これも実にミンスト的(まぁ、全編ミンスト的なんですけどね)。
メロディや展開が[叡智の華]の続編のような印象。
希望を抱いて心地よい飛翔感で駆け抜けていく。
MinstreriXはこの飛翔感が軽やかで繊細なのだ。
このバランスがミンストなのだ。
そしてこのあたりで気づく。
リオウの声がずいぶん落ち着きがあるな、と。
一音一音が明瞭でしっかりと耳に刺さる。
ハイトーンがウリのヴォーカリストではありますが、その特徴でもあった「線が細いハイトーン」「オペラティックな歌唱」は今回は控えめ。
「歌う」ということを強く意識しているように感じます。
そのおかげで、疾走感の中にもメロディがクッキリと鮮明になっている気がしますね。
[Invisible World]のサビでのリオウのスタイルは、一音一音踏みしめて階段を登っていくかのようです。
インストチューン[Cataclysm]は、インストにしておくがもったいないクオリティ。
すぐにでもリオウの声が飛び込んできそうなメロディライン。
初期SONATA ARCTICAのような直線的疾走感が心地いい[Frozen Promise]。
リオウのシャウトから、ややブルータル気味なリフ、そしてやはりミンストらしいドラマティックな展開へなだれ込んでいく[Dracurious]。
[Rose Funeral of Tragedy]の頃の世界観を想起しますね。
まさに吟遊詩人的メロディが舞う[Alkaloid]。
リフは強靱ながらもメルヘンチック&ファンタジックなメロディが印象的。
そしてラストは新たな彼らのアンセムになっていくであろう[Twilight Recollection]。
イェンス・ヨハンソンのキーボードを思わせるイントロ。
ANGRAを思わせる音の装飾。
今までありそうでなかった徹底的にポジティブかつ暖かく澄んだメロディライン。
全盛期のSTRATOVARIUSのようですね。
こういった曲をラストに配置するのは、やはりコロナ禍の今だからこその「希望」「願い」でしょうか。
聞き終わったあとの多幸感を演出してくれます。
:
:
ということで、過去のミンストが好きな人であれば期待通り。
というか、今までのミンストを聞いてきた方であれば「約束の旋律」ですから当然ですよね。
そして、今まで「ミンストかぁ‥あの声がなぁ‥」と思っていた人。
今回は一味違います。
‥といっても、いつもの声ですが。でも一味違います。
個人的ミンスト三本柱は
[Thirst For..]
[Erzsebet]
[叡智の華]
なのですが、そういった曲を凌駕するようなキラーチューンは無いかもしれません。
それでもアルバム単位で言えば最高傑作となったのではないでしょうか。
「Dramatic for You」。ドラマティックをあなたに。
一度はその世界を覗いてみてはいかがでしょうか。
MinstreliX "The Eternal Journey" MV from 5th Album "11 Trajectories"
ついでに伝説のこの曲も。
minstrelix Thirst For..
Posted by テン at 07:15│Comments(0)
│音楽棚