ヘビメタパパの書斎 › Pumpkins United Tour  › 奇跡か、必然か。

2016年11月17日

奇跡か、必然か。

まさか!でもある。
ついにこの日が‥とも思える。
こういう時期に来ちゃってるのか‥とも思える。

これは書かずにいられない。

ジャーマンメタルの礎を築いたハロウィンに、マイケル・キスクカイ・ハンセンが期間限定で復帰。
ワールドツアーを行うと発表されました。

奇跡か、必然か。


ビクターからのリリース(メンバー訳あり)

「カイ・ハンセン&マイケル・キスクが電撃復帰!総勢7人のメンバーでワールド・ツアー!」
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Information/A016944.html?article=news30#news30

HELLOWEEN - PUMPKINS UNITED World Tour 2017 / 2018





この動画を見て、血湧き肉躍る人も多いと思う。(私です)
この動画を見て、涙腺が崩壊しちゃう人も多いと思う。(私です)
この動画を見て、今までの紆余曲折を噛みしめる人も多いと思う。(私です)

ボロボロになって離散したメンバーが再び集う。
まさに「再生」の結末を目に焼き付けることのできる場となりそうです。

感情的なわだかまりが消えたわけではないと思う。
それを「オトナの事情」と推測するのは簡単ですが、よく実現を決断してくれたなと思います。

このブログをご覧になっている方ならご存じの方も多いかと思いますが‥

ワタシがメタルに目覚めたキッカケはHELLOWEENTNTでした。
に代表されるジャパニーズメタルを聞いていたときに、フと借りたCD。
それが[Live in the U.K.]でした。

‥鳥肌が立った。一聴しただけで「これがホンモノだったんだ‥」と奈落の底に落ちていくような錯覚を覚えました。
今まで聞いてきたジャパニーズメタルは何だったんだ、と。
(今では、ジャパニーズメタルはジャパニーズメタルとして大好きですが)

そしてHELLOWEENを聴き漁り出した直後にカイ・ハンセンは脱退。
その後、インゴ・シュヴィヒテンバーグの悲劇、マイケル・キスクの脱退‥と、バンドはボロボロになっていきました。

ホント、痛々しいほどだったんだよ‥大好きだったからこそ。

そして、マイケル・キスクの後任は、まさかのPINKCREAM69アンディ・デリス
そして、そのアンディを迎えたアルバムが、まさかの奇跡的化学反応。
HELLOWEENは見事に再生の道を歩み、今では「アンディ・デリスこそがハロウィン」というファンも多いでしょう。
‥そりゃ、アンディ加入時に生まれた子供が成人式を越えてますからね。

かたやカイ・ハンセンは、GAMMA RAYを率いて、アンディ・デリスの加入によりワイドに、横へ横へと視野を広げた音楽性となったHELLOWEENに相反するかのように、彼の信じるスタイルで「縦」へと掘り下げていきました。
カイはずっとカイだった。

そして、一時メタル界から離れたマイケル・キスク
PLACE VENDOMEでの「ややメタルっぽい音」も含んだ穏やかなハードロックへの参加。
このバンドが、アンディ・デリスが在籍していたPINKCREAM69のメンバーが主体だったのも皮肉であり運命的。
さらにAVANTASIAでの「キスケといえば、この音」への帰還。
ハロウィン大好きで、彼らの音で育ったEDGUYトビアス・サメット「マイケル・キスクに歌ってもらうために書いた」曲。

そしてまず、UNISONICでカイ・ハンセンとマイケル・キスクが手を組んだ。
この二人は元々仲良しだったから、マイケル・キスクが「ジャーマンメタル」を受け入れさえすれば叶うはずだった「必然」だと思う。
この「必然」を実現したのも、PINKCREAM69デニス・ワード

そして、それぞれのメンバー、それぞれのバンドが正常化し、健全なバンド活動を行う中で、精神的な余裕ができたのではないでしょうか。
(オトナの事情は勘繰らないことにしましょう)

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と、思い出や思い入れはこのあたりにしておいて。


そんなずっとHELLOWEENが大好きなワタシの率直な感想は
「‥うーん、あんまり意味ない気がするんだけどな」というものでした。

思い入れのある時代を築いてきてくれたカイ・ハンセンとマイケル・キスクの時代は、LOUDPARK11での劇的&感傷的なUNISONICのステージを見て吹っ切れた。

そして、今のアンディ・デリスのHELLOWEENも、過去とは異なる魅力で「今は今で充分に素晴らしい」と思える。

それが今、改めて集い、改めて交わる必要性があるのか。
そう思いました。

が。

冒頭の動画を見て、「‥ズルいな、この動画」とウルウルしたことも事実です。


ワタシがこのHELLOWEENのツアーに期待すること、そして焦点は二つだ。


一つ目は、アンディ・デリスが、アンディの時代の曲だけを歌ってくれること。

これはワタシがずっと望んできて、何度もこのブログに書いているかもしれない。
アンディ・デリス時代のHELLOWEENは素晴らしいのだ。
もちろん、過去のHELLOWEENの魅力が色褪せることがないのですが、もうその時代を引きずる必要はないのだ。
けど、HELLOWEENのライブといえば、[EAGLE FLY FREE][I WANT OUT]が外せないということも理解できる。
このツアーだからこそ、もう KEEPER OF THE SEVEN KEYS の幻影を切り離して、アンディの歌が生きるセットリストを見たいのだ。


そして二つ目は、名曲[HOW MANY TEARS]を、カイ・ハンセンのヴォーカルで披露してくれること。

カイの歌声は、元々評価が低い。
そして、昨年のLOUDPARKでは体調不良もあって声が出ず、その後、GAMMA RAYはツインヴォーカル体制となった。
そんな状況だから、「HOW MANY TEARSはもちろん演るよな。もちろん、マイケル・キスクで」という声が多いことも理解できる。
冒頭に触れた[Live In The U.K]での素晴らしさがあっての、今のワタシでもあるのだ。

けど、ワタシはこの曲はオリジナルのカイ・ハンセンのバージョンが好きだ。
あの曲の、荒々しさと美しさのバランスを取るには、やはりカイなのだ。
マイケル・キスクでは美しすぎて、本来の魅力である「ギリギリの危うさ」が半減する。

当時のようにカイが歌えないことは分かっている。
そこはファンがカバーできる。
マイケル・キスク加入前の時代も、今の姿で映し出してほしい。
そのためには、歌えようが歌えまいがカイがフロントマンであってほしい。


個人的には、アンディ・デリスとマイケル・キスクが共演&競演するような場面は必要性を感じない。

カイ時代、キスケ時代、アンディ時代。
ワタシが大好きな全ての時代を、ノスタルジックにステージで表現してくれればいい。
懐古主義と言われても、このツアーはそれが許される、そして、それを期待して集まるファンが多いと思うから。

ツアーは2017年から2018年。

これから一年間、様々な想いでその日を楽しみに待ちたいと思います。





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