2016年01月08日
スタートダッシュ!
さて、2016年が始まりましたね。
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
今年もユルく続けていけたらいいなーと思ってますので、よろしくおつきあいいただけると嬉しく思いますよ。
ということで、新年一つ目になりますね。
こういった節目というか新しい何かが始まるとき、これからだぞ、ってとき、聞きたくなる曲ってありますよね。
スタートダッシュにふさわしい曲。
私にとって、そういう節目に外せない曲が収録されているアルバムを。
HELLOWEEN / The Time of the Oath

ハロウィンについては、このブログを訪れてくださる方々には説明不要かと思いますが‥
ドイツ出身、メロディックパワーメタルの礎を築いたバンドであり、ジャーマンメタルの始祖とも言えるバンドですね。
バンドとしては7枚目になりますか。
そして大きな節目となったアンディ・デリス加入後としては2枚目。
リリースは1996年。ちょうど20年ですか‥このアルバムと一緒に産声を上げた子供たちは成人式ですよ。感慨深いですね。
死に体と化していたバンドが、その音楽性の象徴ともいえた声のマイケル・キスクを袂を分かち、まさかの全く違うタイプの、しかも別のバンドで活躍していたフロントマンであるアンディ・デリスを迎え入れた前作。
多くのファンが「もうダメかな」と思い、そのメンバーチェンジに言葉を失い‥
しかし、まさかの起死回生となったのが前作[MASTER OF THE RINGS]。
[MASTER OF THE RINGS]は、マイケル・ヴァイカートが過去のしがらみを振り切り、そこにアンディ・デリスという希有なメロディメーカーが新風を吹き込んだ奇跡だった。
全く音楽性が異なる二人がここまでミラクルな相乗効果を見せてくれるとは誰が想像したでしょうか。
とはいえ、初期カイ・ハンセン時代~その後のマイケル・キスク時代のザラザラした鋭利なスピード感こそがHELLOWEENだった。という人にとってはもう別のバンドになってしまったかもしれません。
私はアンディが在籍していたPINKCREAM69も大好きだったから、その魅力が存分に生かされたことに震えるような興奮を覚えました。
そして‥
その奇跡からの真価が問われるアルバムでしょうか。
全体像としては、アンディ色が強かった[MASTER OF THE RINGS]から、ややシリアスなムードを取り戻し、現在のパワーバランスが構築されたという意味では、現在のHELLOWEENを形成したアルバムと言えるでしょうか。
[MASTER OF THE RINGS]と[THE TIME OF THE OATH]、兄弟のようでもあり、写し鏡のようであり、一つの対になっているようでありながら、それぞれ映し出す姿は微妙に異なる。
だからといってアンディとヴァイキーのバランスが崩れることはない。
この二人の異なるメロディメーカーのバランスが保たれていることが、この後のHELLOWEENの基本であり、強固な安心感に結びついています。
PINKCREAM69時代からのファンにとっては違和感があったであろう、まさに熱く燃えるようなパワーチューン[WE BURN]。
このヘヴィメタリックな質感はアンディ・デリスにとっては新しい挑戦ですが、この後のアルバムではこういったメタリックなチューンも多く産まれました。
これがアンディのペンによるもの、ということも驚きであり、その懐の深さを感じます。
ヴァイキーがアンディの声をイメージして曲を書くと、こんな感じになるんだろな、という[STEEL TORMENTOR]。
心地よい疾走感はHELLOWEENそのものでありながら、やはりアンディが歌うことで「今」の姿を映し出しています。
キャッチーな[WAKE UP THE MOUNTAIN]。こういった曲が違和感なく溶け込むのもアンディ加入後ならではでしょうか。
が、間奏でのギターソロは実に強靱で、初期HELLOWEENの息吹を最も感じる瞬間と言えるかもしれません。
スピード感と繊細さが同居する[BEFORE THE WAR]。これもアンディ作ですね。美しいギターハーモニーも聞きどころ。
いかにもヴァイキー、な[KING WILL BE KINGS]。
以前のHELLOWEENでは考えられなかったようなポップなチューン[ANYTHING MAMA DON'T LIKE]はPINKCREAM69時代からの流れを汲んでおり‥というか、PC69のアルバムに入っていても違和感がない曲ですね。
そしてなんといっても、このアルバムの象徴であり、アンディ期のHELLOWEENの象徴であり、私の元気の源でもある[POWER]。
冒頭に書いた通り、「これからだな」というときに聞きたくなる曲、スタートダッシュにふさわしい曲。
ポジティブなメロディ、漲ってくるガッツ、ライブでのコーラス。
この名曲はヴァイキー作。
[MASTER OF THE RINGS]と[THE TIME OF THE OATH]では、実にヴァイキーは器用だな、と痛感します。
そして、どんな方向性でも「やっぱりHELLOWEEN」という刻印を刻み続けているのはすごいことだなと感じます。
正直に言うと、私はカイ・ハンセンが大好きだったし、今も大好きだ。
そしてマイケル・キスクも当然大好きだった。
HELLOWEENの音楽はこの二人によって支えられていたと思っていたし、この二人が脱退したのはヴァイキーのせいだと思っていた。
だから、どちらかというと「カイがいなくなって何ができるんだよ」って思っていた。
が、この2枚のアルバムでその考えは完全に消えた。
「ヴァイキーこそがHELLOWEEN!!」などと声高に叫ぶつもりもないが、ヴァイキーの柔軟なセンス(アンディを選んだことも含めて)がHELLOWEENを蘇らせた。
この後、さらにバラエティに富んだ作品を生み出し、それでもHELLOWEENであり続けている。
どんどん横方向の視野を拡げていったマイケル・ヴァイカート。
逆に、どんどん自分の信じる音楽を掘り下げて縦方向へ突進していったカイ・ハンセン。
どちらもそれぞれの魅力で新しい音楽を生み出してくれた。
そして、アンディ・デリスが抜けてしまったPINKCREAM69も生まれ変わって素晴らしい音楽を生み出してくれている。
さらには、一度メタル界から離れたマイケル・キスクもリフレッシュして表舞台に帰って来た。
サビついていた歯車は、この英断によって少しづつ動き始め、そして大きな歯車になってドイツの音楽シーンを支えてくれている。
まさに奇跡であり、今に至る道しるべが明確に示され、大きな未来を確信することとなったアルバムです。
HELLOWEEN - Power
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
今年もユルく続けていけたらいいなーと思ってますので、よろしくおつきあいいただけると嬉しく思いますよ。
ということで、新年一つ目になりますね。
こういった節目というか新しい何かが始まるとき、これからだぞ、ってとき、聞きたくなる曲ってありますよね。
スタートダッシュにふさわしい曲。
私にとって、そういう節目に外せない曲が収録されているアルバムを。
HELLOWEEN / The Time of the Oath

ハロウィンについては、このブログを訪れてくださる方々には説明不要かと思いますが‥
ドイツ出身、メロディックパワーメタルの礎を築いたバンドであり、ジャーマンメタルの始祖とも言えるバンドですね。
バンドとしては7枚目になりますか。
そして大きな節目となったアンディ・デリス加入後としては2枚目。
リリースは1996年。ちょうど20年ですか‥このアルバムと一緒に産声を上げた子供たちは成人式ですよ。感慨深いですね。
死に体と化していたバンドが、その音楽性の象徴ともいえた声のマイケル・キスクを袂を分かち、まさかの全く違うタイプの、しかも別のバンドで活躍していたフロントマンであるアンディ・デリスを迎え入れた前作。
多くのファンが「もうダメかな」と思い、そのメンバーチェンジに言葉を失い‥
しかし、まさかの起死回生となったのが前作[MASTER OF THE RINGS]。
[MASTER OF THE RINGS]は、マイケル・ヴァイカートが過去のしがらみを振り切り、そこにアンディ・デリスという希有なメロディメーカーが新風を吹き込んだ奇跡だった。
全く音楽性が異なる二人がここまでミラクルな相乗効果を見せてくれるとは誰が想像したでしょうか。
とはいえ、初期カイ・ハンセン時代~その後のマイケル・キスク時代のザラザラした鋭利なスピード感こそがHELLOWEENだった。という人にとってはもう別のバンドになってしまったかもしれません。
私はアンディが在籍していたPINKCREAM69も大好きだったから、その魅力が存分に生かされたことに震えるような興奮を覚えました。
そして‥
その奇跡からの真価が問われるアルバムでしょうか。
全体像としては、アンディ色が強かった[MASTER OF THE RINGS]から、ややシリアスなムードを取り戻し、現在のパワーバランスが構築されたという意味では、現在のHELLOWEENを形成したアルバムと言えるでしょうか。
[MASTER OF THE RINGS]と[THE TIME OF THE OATH]、兄弟のようでもあり、写し鏡のようであり、一つの対になっているようでありながら、それぞれ映し出す姿は微妙に異なる。
だからといってアンディとヴァイキーのバランスが崩れることはない。
この二人の異なるメロディメーカーのバランスが保たれていることが、この後のHELLOWEENの基本であり、強固な安心感に結びついています。
PINKCREAM69時代からのファンにとっては違和感があったであろう、まさに熱く燃えるようなパワーチューン[WE BURN]。
このヘヴィメタリックな質感はアンディ・デリスにとっては新しい挑戦ですが、この後のアルバムではこういったメタリックなチューンも多く産まれました。
これがアンディのペンによるもの、ということも驚きであり、その懐の深さを感じます。
ヴァイキーがアンディの声をイメージして曲を書くと、こんな感じになるんだろな、という[STEEL TORMENTOR]。
心地よい疾走感はHELLOWEENそのものでありながら、やはりアンディが歌うことで「今」の姿を映し出しています。
キャッチーな[WAKE UP THE MOUNTAIN]。こういった曲が違和感なく溶け込むのもアンディ加入後ならではでしょうか。
が、間奏でのギターソロは実に強靱で、初期HELLOWEENの息吹を最も感じる瞬間と言えるかもしれません。
スピード感と繊細さが同居する[BEFORE THE WAR]。これもアンディ作ですね。美しいギターハーモニーも聞きどころ。
いかにもヴァイキー、な[KING WILL BE KINGS]。
以前のHELLOWEENでは考えられなかったようなポップなチューン[ANYTHING MAMA DON'T LIKE]はPINKCREAM69時代からの流れを汲んでおり‥というか、PC69のアルバムに入っていても違和感がない曲ですね。
そしてなんといっても、このアルバムの象徴であり、アンディ期のHELLOWEENの象徴であり、私の元気の源でもある[POWER]。
冒頭に書いた通り、「これからだな」というときに聞きたくなる曲、スタートダッシュにふさわしい曲。
ポジティブなメロディ、漲ってくるガッツ、ライブでのコーラス。
この名曲はヴァイキー作。
[MASTER OF THE RINGS]と[THE TIME OF THE OATH]では、実にヴァイキーは器用だな、と痛感します。
そして、どんな方向性でも「やっぱりHELLOWEEN」という刻印を刻み続けているのはすごいことだなと感じます。
正直に言うと、私はカイ・ハンセンが大好きだったし、今も大好きだ。
そしてマイケル・キスクも当然大好きだった。
HELLOWEENの音楽はこの二人によって支えられていたと思っていたし、この二人が脱退したのはヴァイキーのせいだと思っていた。
だから、どちらかというと「カイがいなくなって何ができるんだよ」って思っていた。
が、この2枚のアルバムでその考えは完全に消えた。
「ヴァイキーこそがHELLOWEEN!!」などと声高に叫ぶつもりもないが、ヴァイキーの柔軟なセンス(アンディを選んだことも含めて)がHELLOWEENを蘇らせた。
この後、さらにバラエティに富んだ作品を生み出し、それでもHELLOWEENであり続けている。
どんどん横方向の視野を拡げていったマイケル・ヴァイカート。
逆に、どんどん自分の信じる音楽を掘り下げて縦方向へ突進していったカイ・ハンセン。
どちらもそれぞれの魅力で新しい音楽を生み出してくれた。
そして、アンディ・デリスが抜けてしまったPINKCREAM69も生まれ変わって素晴らしい音楽を生み出してくれている。
さらには、一度メタル界から離れたマイケル・キスクもリフレッシュして表舞台に帰って来た。
サビついていた歯車は、この英断によって少しづつ動き始め、そして大きな歯車になってドイツの音楽シーンを支えてくれている。
まさに奇跡であり、今に至る道しるべが明確に示され、大きな未来を確信することとなったアルバムです。
HELLOWEEN - Power
Posted by テン at 07:18│Comments(0)
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