2011年01月12日
紆余曲折過ぎて
このバンドの再結成をブログで書いたのが2009年2月。
熱狂的ファンは別として、それまでの経緯を知る多くのメタルファン・ロックファンは「集金ツアーですかね」「レコード会社主導ですねわかります」という疑心暗鬼なトコがあったのは否定できないのではないでしょうか。
ナカヨシなフリしてるけど、ドン・ドッケ(以下略)、ジョージ・リン(以下略)と似たようなもんだろ。
そう思ってた人もいるのではないでしょうか。
かくいうワタシも、その一人。
まさかオリジナルアルバムまで出してくるとは。
で、そういうシチュエーションの時って、「契約の消化」のための「やっつけ仕事」だと、いくら「再結成」というヴェールを纏っても「バンドの本当の姿」をあぶりだしてくれる。
このアルバムもそういった危惧をしていたのですが、コレは意外と・・・・。
MR.BIG [WHAT IF...]
リリース前後の情報では「バンド史上最高傑作!」的なタタキを見かけることが多かった。
ま、そういう情報は信用しないし、逆に懐疑的に見てしまうヒネた人だ。ワタシは。
だけど、再結成アルバムとしては上々というか、予想外の出来でした。
感触としては1stに近いでしょうかね。
凄腕のメンバーが、凄いことを、凄くないかのようにサラリとやってのける。
ジャムセッションの延長のようなラフな印象を残しつつ、完成度の高いアルバム。
グルーヴ感とか、時折見せるブルージーな表情。
「ロック」であることを前面に押し出した力強さ。
1stアルバムがベスト!という方には、最高傑作になるかどうかは別にして、それに近い出来ではないでしょうか。
2ndアルバムがベスト!という方にはポップさとか、コマーシャルなメロディとか、ウェットでエモーショナルな質感が足りないなぁと思うかもしれません。
このあたりは、MR.BIGかくあるべし! という各個人のポジショニングの違いでしょうね。
個人的には、2ndが大好きなので、もう少しメロディアスな曲、そしてエリック・マーティンのセクシーかつ情感溢れる声を聞きたかったなぁ、という気がします。
ただ、メンバーが紆余曲折波瀾万丈を経て、今一番やりたかったことを、原点回帰して形にしてくれた、という意味では非常に大きな意味を持つアルバムであることは間違いないでしょう。
それに、本来MR.BIGってのはこういう音のバンドだったよね、ってのも理解できるし。
2ndが好きな方でも「うんうん、これはこれでMR.BIGだよね。好き嫌いは別にして、アリだよね。」と充分に納得できる出来ではないでしょうか。
そもそも、スピーカーからエリックの声、ビリーのベース、ポールのギター、パットのドラムが聞こえてくる・・・
そして、その全てが自由奔放でありながら強烈な個性を放ち・・・
それにも関わらず不協和音ではなくMR.BIGのバンドのサウンドとして存在感を見せる・・・
この「自由と余裕」がもたらす奇跡的ケミストリーが蘇っただけでも充分だと思うんだよね。
特にビリーとポールがイキイキしているように聞こえるんだよね。
楽器の生命力っていうか、ワクワク感というか・・・。
楽器やらないワタシが言っても説得力ないけどね。
二人の競演を聞いてると、見せかけの再結成じゃなくて、ホントにバンドとして復活したんだね、とウレしくなるよね。
「バンド史上最高傑作」かどうかなんて議論は置いといて、MR.BIGが帰ってきたなぁ・・・と実感できるアルバムです。
American Beauty
熱狂的ファンは別として、それまでの経緯を知る多くのメタルファン・ロックファンは「集金ツアーですかね」「レコード会社主導ですねわかります」という疑心暗鬼なトコがあったのは否定できないのではないでしょうか。
ナカヨシなフリしてるけど、ドン・ドッケ(以下略)、ジョージ・リン(以下略)と似たようなもんだろ。
そう思ってた人もいるのではないでしょうか。
かくいうワタシも、その一人。
まさかオリジナルアルバムまで出してくるとは。
で、そういうシチュエーションの時って、「契約の消化」のための「やっつけ仕事」だと、いくら「再結成」というヴェールを纏っても「バンドの本当の姿」をあぶりだしてくれる。
このアルバムもそういった危惧をしていたのですが、コレは意外と・・・・。
MR.BIG [WHAT IF...]
リリース前後の情報では「バンド史上最高傑作!」的なタタキを見かけることが多かった。
ま、そういう情報は信用しないし、逆に懐疑的に見てしまうヒネた人だ。ワタシは。
だけど、再結成アルバムとしては上々というか、予想外の出来でした。
感触としては1stに近いでしょうかね。
凄腕のメンバーが、凄いことを、凄くないかのようにサラリとやってのける。
ジャムセッションの延長のようなラフな印象を残しつつ、完成度の高いアルバム。
グルーヴ感とか、時折見せるブルージーな表情。
「ロック」であることを前面に押し出した力強さ。
1stアルバムがベスト!という方には、最高傑作になるかどうかは別にして、それに近い出来ではないでしょうか。
2ndアルバムがベスト!という方にはポップさとか、コマーシャルなメロディとか、ウェットでエモーショナルな質感が足りないなぁと思うかもしれません。
このあたりは、MR.BIGかくあるべし! という各個人のポジショニングの違いでしょうね。
個人的には、2ndが大好きなので、もう少しメロディアスな曲、そしてエリック・マーティンのセクシーかつ情感溢れる声を聞きたかったなぁ、という気がします。
ただ、メンバーが紆余曲折波瀾万丈を経て、今一番やりたかったことを、原点回帰して形にしてくれた、という意味では非常に大きな意味を持つアルバムであることは間違いないでしょう。
それに、本来MR.BIGってのはこういう音のバンドだったよね、ってのも理解できるし。
2ndが好きな方でも「うんうん、これはこれでMR.BIGだよね。好き嫌いは別にして、アリだよね。」と充分に納得できる出来ではないでしょうか。
そもそも、スピーカーからエリックの声、ビリーのベース、ポールのギター、パットのドラムが聞こえてくる・・・
そして、その全てが自由奔放でありながら強烈な個性を放ち・・・
それにも関わらず不協和音ではなくMR.BIGのバンドのサウンドとして存在感を見せる・・・
この「自由と余裕」がもたらす奇跡的ケミストリーが蘇っただけでも充分だと思うんだよね。
特にビリーとポールがイキイキしているように聞こえるんだよね。
楽器の生命力っていうか、ワクワク感というか・・・。
楽器やらないワタシが言っても説得力ないけどね。
二人の競演を聞いてると、見せかけの再結成じゃなくて、ホントにバンドとして復活したんだね、とウレしくなるよね。
「バンド史上最高傑作」かどうかなんて議論は置いといて、MR.BIGが帰ってきたなぁ・・・と実感できるアルバムです。
American Beauty
Posted by テン at 07:54│Comments(2)
│M
この記事へのコメント
このアルバムいいですよね。
最近の通勤のお供はコレとエリックジョンソンの新譜、邦楽ではミスチルとスピッツの新譜です。
ギタリストの視点からみて、ポールのギターって本当にクリアーで濁りがない良質な歪みだと思います。歪んでいるんだけどコードが1音1音聴き取れるみたいな感じです。もちろん機材がいいというのもあるでしょうが、9割は完璧なピッキングとフィンガリングによるものでしょう。昔はポールのスーパーテクニックばかりに目がいっていましたが、このアルバムを聴いて改めてそう思いました。
最近の通勤のお供はコレとエリックジョンソンの新譜、邦楽ではミスチルとスピッツの新譜です。
ギタリストの視点からみて、ポールのギターって本当にクリアーで濁りがない良質な歪みだと思います。歪んでいるんだけどコードが1音1音聴き取れるみたいな感じです。もちろん機材がいいというのもあるでしょうが、9割は完璧なピッキングとフィンガリングによるものでしょう。昔はポールのスーパーテクニックばかりに目がいっていましたが、このアルバムを聴いて改めてそう思いました。
Posted by cha-key at 2011年01月13日 23:43
cha-key さま
いいですよね!
そしてミスチルとスピッツという名前が出てくる所に音楽的幅広さと懐の深さを感じます。
うーん、自分もいろいろ聞いてみないといけないなぁ・・・と思いつつ、双方ともに少しカジったものの、ハマることはなく・・・。
楽器できる人は、できない人の数倍音楽を楽しめるんだろうなと羨ましく思います。
素人のワタシは「カッコイイ」「カッコワルイ」とかの漠然とした感想しか抱くことができないので・・・。
とはいえ、ポールのギターの存在感はさすが! と思いましたよ。
いいですよね!
そしてミスチルとスピッツという名前が出てくる所に音楽的幅広さと懐の深さを感じます。
うーん、自分もいろいろ聞いてみないといけないなぁ・・・と思いつつ、双方ともに少しカジったものの、ハマることはなく・・・。
楽器できる人は、できない人の数倍音楽を楽しめるんだろうなと羨ましく思います。
素人のワタシは「カッコイイ」「カッコワルイ」とかの漠然とした感想しか抱くことができないので・・・。
とはいえ、ポールのギターの存在感はさすが! と思いましたよ。
Posted by テン at 2011年01月19日 08:07