新たなストーリー、開幕。

テン

2020年05月11日 07:49

なんだかんだで10年以上続いているこのブログですが、たまに覗いて頂ける方々には私の趣味嗜好はなんとなく伝わっている(というかバレている)と思います。
そう。
そんな私のハートを射抜く、大好きなタイプのバンドが日本から生まれました。

Chaos O Sanctuary [KINGDOM OF THE GLORIFIED]




日本発。
2019年リリース、これがデビュー作となります。

そもそも私は全く知りませんでした。
が、たまたまtwitterで流れてきて、たまたま聞いて、もうカラダが勝手にamazonをクリックしていた‥という、ここまで数分の出来事。
そのくらい私のココロを瞬殺してくれました。

メロディ。
スピード。
シンフォ。

流麗。
荘厳。
華麗。


メロディックスピードメタル大好き。
シンフォニックメタル大好き。
ネオクラシカル大好き。
そんな人(私です)なら、その「好き」が全て詰まっています。パンパンに詰まっています。

そんな衝撃のデビューを飾った彼ら。なんといってもデビューと思えぬクオリティが驚きです。
そして国産バンドとはいえヴォーカルは違和感ない英語詩。
バンド結成の経緯はこのあたりのHPが分かりやすいと思いますが、要約するとですね‥。


「「ロールプレイングミュージック」をテーマとし、メロディックスピードメタルを基盤としつつ、クワイヤ等の導入により、シンフォニックかつオーケストラチックなサウンド要素が強く打ち出されている。」

もうココだけで「ありがとう‥ありがとう‥」と言いたくなりませんか。なりますよね。


・ヴォーカルのAndyはフランス人。

・紅一点のHikaruはプロのフロート奏者。美しい美貌だけでなく、フルートにシンセにクワイアの女性ヴォーカルも担当。

・アートワークはDragonForceの作品を手がけた人。

・プロダクションはNOCTURNAL BLOODLUSTTHOUSAND EYESCRYSTAL LAKEUnlucky MorpheusTEARS OF TRAGEDYSerenity In Murderなどを手掛けた国内メタルシーンで数多くのアーティストのサウンドプロデュースを行ってきたSTUDIO PRISONERのHiro氏が制作を指揮

・アルファベットOの円の中を一つの空間、聖域とした


ワクワクする要素がテンコモリすぎますね。
そりゃ、これだけクオリティが高い作品になるのも頷けます。

音楽性は言わずもがな‥というか、目指していたものが一点の曇りもなく具現化された音像になっています。


ANGRAを思わせる「聖」なイメージを纏う崇高かつ荘厳なイントロダクション[Heaven's Gate]
この手のジャンルではこういった音色のイントロダクションが用いられることが定番ではありますが、その盛り上げからのいわゆる「出オチ」になってしまうこともある。

が。

続くオープニングチューン、しかもタイトルトラックである[Kingkdom of the Glorified]でその懸念はいとも簡単に砕かれます。
シリアスなメロディをベースとしたスピード感。
抑揚と変化をつけた展開。
勇気と誇りに溢れたサビ。
冒頭から自信に満ちあふれている。とてもデビュー作の開幕曲とは思えない。
後半のソロパートのドラマティックさ、語りのパート、このあたりも好きな人にはたまらない。

さらに続く[Song for Salvation]
一転し、天空飛翔乱舞キラキラポジティプ系スピードチューン。
もうね、こういうタイプの曲大好きなんですよ。
たまんないんですよ。
この曲でのAndyの歌唱がまた素晴らしい。強引なハイトーンで誇示するわけでなく、さりげなくメロディを撫でていく。
その「さりげなく」というのは、凄いことなのだ。このサウンドに埋もれることなく「さりげなく」歌えているのはその実力を示してくれています。
強い個性があるわけではない。でも、バンドの大きな武器としてサウンドを強いチカラで支えている。

Helloween、Galneryus、ThousandEyes「Salvation」がつく曲は名曲が多い。

舞い踊るようなリズムが印象的な[Evil'March]を経て‥

ラストを飾るのは[Betrayal of Flames]
初期RHAPSODYを思わせる展開をベースにDragonGurdianのようなアレンジ、そしてラストに向かって劇的に駆け抜けていく垂涎のメロディラインはMinstreliXのよう。
心地よさと抑えられない昂りの余韻を残し、あっと言う間にこのアルバムは幕を閉じます。

そう、このアルバムは5曲構成のミニアルバム。
冒頭がイントロであることを差し引けば4曲。

物足りない?

いいのです。

このアルバムは
「アルバム3部作で完結する長編物語の第1部の序章となり、舞台は「遥か昔に存在した天に浮かぶ国」」

この世界観もたまりません。

だから、いいのです。

まだ彼のストーリーは始まったばかり。
ページを捲ったばかり。

このワクワクは、第二部までとっておきましょう。

Chaos O Sanctuary - Song for Salvation





関連記事
名刺がわりの挑戦状
♪長い間待たせたね
令和の最先端
類は友を呼ぶ
新たなストーリー、開幕。
福岡から降り注ぐ光
変化。それは進化。
Share to Facebook To tweet