祈!

テン

2013年08月22日 07:28

少し前に「バンドとしての活動を縮小する」といったアナウンスがあった。
まだ好きになって日が浅いとはいえ、不安を抱いていたところに届いたアルバム。
否が応にも期待は膨らみますね。

THE POODLES / TOUR DE FORCE




スウェーデン出身、常に良質なメロディックハードロックを提供してくれているバンドの5枚目ですね。
2006年デビューですから、若手~中堅的な年数ですが、メンバーはベテラン&ツワモノ揃い。

このバンド、日本国内ではイマイチ認知されてないような気がします。
そもそもワタシ自身、いわゆるHR/HMの世界に没頭してから25年ほど経つわけですが、このバンドを知ったのは数年前。
3rdアルバムをリリースした頃でしたかね。

いわゆるキラキラとした北欧メタルとは一線を画すのですが、憂いを帯びたメロディと、軽快な中にもシットリとした情感が見え隠れするのは北欧ならでは。
GOTTHARDに通じる繊細ながらも大胆なメロディックハードであり、時には(ヴィジュアルも手伝って)WIG WAMあたりに通じるものがあります。
そんな中でも力強くガッツが漲るコーラスが印象的なのです。

ニッポン人は、こういう音楽好きだと思うんだけどなー。

:
:

さて、前置きが長くなりましたが。

上述の通り、コンスタントに良作をリリースしてきた彼ら。
今作でもその期待を裏切ることはありません。
モノトーン&シンプルなメンバーショットのジャケットには、今までと異なる緊張感と気合が感じられますね。

が。

ワタシ自身が大きなインパクトでこのバンドに出会ったこともあり、その期待値が高くなってしまうこともあり・・・
今までの作品と比べると、やや地味な感じがします。
GOTTHARDの中期に感じられたような、「悪くない。悪くないけど、もう一つ突き抜けてほしいなー」という感覚に似ていますね。

前作までには「一撃必殺、胸キュンの悶絶メロハーキラーチューン」が収められていましたが、このアルバムではそのラインに達した曲が乏しい。
いや、いい曲はあるんですよ。
ワタシのハードルが高いだけなんですよ。

オープニングを飾る[MISERY LOVES COMPANY]は軽快なドライヴ感とキャッチーなサビが印象的。
まさに元気なときのGOTTHARDや、メロハーファンの記憶に残っているであろうHARDLINEを想起させますね。

ヘヴィなリフから始まりつつ、サビでは彼ら流のメロディを乗せてくる[VIVA DEMOCRACY]は、ライブではコブシを振り上げて盛り上がりそうです。

[GOING DOWN]も佳曲。サビ前~サビにいたるメロディがたまりませんね。

そしてこのアルバムのハイライトは[40 DAYS AND 40 NIGHTS]
今までのキラーチューンと比べても遜色の無い、彼らの魅力がギッシリ詰まった名曲です。

・・・といった具合に、「印象」という意味では前述した通り「地味」という感じではあるのですが、そこはやはりTHE POODLES。
全体のレベルは素晴らしく高いです。
[40 DAYS AND 40 NIGHTS]は、過去の名曲と比べるとインパクトが弱いものの、昨今のメロハーシーンの中では指折りの名曲だと思いますし。

こんな素晴らしいバンドが日本で売れないのは寂しい。
もっと評価されていいなーと思うのです。

なんとかライブを見てみたい。
単独が無理ならLOUDPARKで見てみたい。

今年のLOUDPARKは、2日とも甲乙つけがたいものの、どちらも決め手に欠ける感もある。
彼らが参戦してくれたら、もう他のバンド、他の条件は全て無視してその日に参戦したい。

今年を逃すと、もうチャンスは無いんじゃないかと思うんですよね。
よろしくお願いします。
祈!来日!


The Poodles - 40 Days And 40 Nights





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