輝き、褪せても
解散~再結成~再結成後の前作を経て・・・。
ワタシも含めて
「あの時代」の幻想を抱いている人は少なくなったのではないでしょうか。
FAIR WARNING [AURA]
瑞々しいメロディの宝庫、
1st。
憂いと哀愁を湛えた、
2nd。
そして全てのエレメントを集結して一気に昇華させた名作、
3rd。
その後の解散直前のアルバムと再結成後のアルバムを経て・・・
あの頃の輝きは取り戻せない、と思ったファンも多いと思います。
それでも・・・なんでかな。見捨てられないんだな。
そういうバンドなんだな。
FAIR WARNING。
そんな状態で聞いたからでしょうか。
思ったよりは好印象なのですよ、コレが。
今回のアルバム、肩のチカラが抜けてるというか、無理していないと感じるのです。
いや、そうはいってもオープニングから
[BURNING HEART]を思わせるFAIR WARNINGらしい曲なんですけどね。
そういった曲よりも、ナチュラルでミディアムな中盤~後半がウレしいのだ。
[Someday]あたりを聞いてたら、まだまだ黄金期のメロディセンスは枯渇していない。
FAIR WARNINGに、どんな曲を求めるかによって大きく評価は割れるアルバムだろなと思う。
[BURNING HEART][OUT ON THE RUN]といったハードチューンが好きなヒトには、全くもって退屈なアルバムかもしれない。
が、ワタシはそういった曲よりも彼らのバラードに代表されるようなエモーショナルなメロディと泣きの旋律が好きなのだ。
そこに
「ハードかどうか」という基準は存在しない。
ま、全体として散漫な印象は残るものの、ところどころで珠玉のメロディを見出せる、ちょっとした
「宝石箱」的ヨロコビがある作品だと思いますよ。
鮮烈で眩いばかりの輝きは褪せても、それとはまた違った穏やかな光が見え隠れするのだ。
・・・しかし、[Four]あたりからジャケットがイマイチすぎるのだが・・・いや、そういえば名作[Go!]のジャケもイマイチだったか・・・ってことは、このダサさも彼らの伝統芸か・・・。
Fair Warning - here comes the heartache (この曲もサビが秀逸です)