天使が舞い降りる時間

テン

2016年12月27日 06:46

前日のPHANTOM EXCALIVER & SEX MACHINEGUNSの余韻も冷めぬ中‥

これまたタイミングよく観る事ができました。
しかもツアーファイナル!

GALNERYUS [UNBREAKABLE TOUR 2016] FINAL




会場は新宿BLAZE。いつもウロウロする周辺ですが、初めての会場です。

ガルネリウスのライブは3度目になるでしょうか。

最初はLOUDLARKでのステージ。[RAISE MY SWORD]が新曲としてお披露目されたステージでした。
2度目は「UNDER THE FORCE OF COURAGE」リリースに伴うツアーを名古屋で。

今回参戦の大きな希望と目的は、その二つのライブで聞く事ができなかった、大好きな大好きな名曲[ANGEL OF SALVATION]を聞きたいということにつきます。
あ、できればあの曲もあの曲も‥という思いは膨らみますがね。

仕事を終え、19:00開演に向けてボチボチと現地へ。

整理番号はBの120という番号。
聞いた情報によると、まずAの人たちが入場、その後Bの人たちが入場なんだけど、Aの番号がどのくらいあるかはライブによって違う、とのこと。
‥全部通しでいい気がするんですが、何か意図があるんでしょうかね。

到着した際に「Bの300番台の方~」と呼んでたので、私もイソイソと入場。
物販をチラ見、行列ができたのでスルーし、荷物とパーカーをコインロッカーへ(300円でした)。
前日のファントム&マシンガンズのときは、ミニリュックを背負って、パーカーは腰に巻いて参戦しましたが、ガルネリは人口密度高そう‥と思っての判断。

結果的には、この判断は正解だった。
入場した時間が遅かったこともあって、場内はパンパン。
密度で場内の気温が上がってるんじゃないかというくらいの混み具合です。

BGMにはメタリカSIXX:A.M.が流れ‥

数分遅れで場内が暗転。オープニングは‥[STRUGGLE FOR THE FREEDOM FLAG]

私が彼らと出会った曲であり、それは私が最初に手にしたファーストアルバムの1曲目でもある。
私にとっても思い入れが深く、当時のSYU「ずっとXとかが好きで音楽をやってきて、この曲を生み出せたことが嬉しい」と語っていた、ファンにとってもバンドにとっても大切な曲だと思う。

この曲を彩っていたYAMA-Bはもういない。

そして、今、フロントマンとして中心で輝くのは、小野正利、いや、SHO、いや、やはり「小野さん」という呼び方が一番シックリくる。
そう、小野さんだ。

YAMA-Bが歌っていたときのザラついたアンダーグラウンド感は、限りなく希薄になっている。
が、小野さんでしか体現できない、スケールの大きな、メジャー感を纏った飛翔感は、この曲に新たな魅力を宿す。

どちらが好きかと言われれば、「やっぱりこの曲はYAMA-Bだな」という本能的なココロはあっても、甲乙つけがたい。
全ての曲を小野さんの色に染めてしまうだけのカリスマ性を持っている。

続いては[NEW LEGEND]。これまた、YAMA-Bの時代の名曲だ。
ちょうど過渡期となった[ONE FOR ALL - ALL FOR ONE]アルバムのチューンだ。
この頃から日本語詩を取り入れ、若干のキャッチーさを見せ、YAMA-Bの新たな魅力を感じはじめた頃だったでしょうか。
この少しの「変化」が、YAMA-B脱退への導火線として、既に火が灯っていたのかもしれません。
SYUのギターソロも、初期の慟哭と現在の泣きとの、ちょうど中間点にある気がします。

1stアルバムか[IN THE DELIGHT]もプレイ。
‥懐かしいね。ストラグルの印象が強くて、私の記憶に埋もれてましたが、久しぶりに思い出しました。

[BEYOND THE END OF DESPAIR...]からは[MY LAST FAREWELL]をプレイ。
これまた、懐かしい曲です。

途中に挟まれた新曲も、実にGALNERYUSらしい疾走感を携えた曲でした。

そして、小野さんのMCは実に暖かい。温かい。
GALNERYUS加入時に「メタルっぽいMCできないけど、それもいいの?」と言っていたそうですが、それも実に小野さんらしい。
MCでホッコリとしたムードに空気を一変させ、
曲が始まれば神がかったハイトーンで空気を一変させる。

そして、その圧倒的な存在感に負けない楽器隊。

ガルネリウスのライブは、まさに「超人たちの宴」といった空間なのだ。

その「超人たち」に新たに加わった「ふーみん」こと、FUMIYA
THOUSAND EYES、Unlucky Morpheusといったバンドで既知の方も多いかと思いますが、ふーみんの存在感もその「宴」の一翼を担った。
違和感なく溶け込んでいたように感じました。

本編ラストは、最新アルバムからの[SOUL OF THE FIELD]→[RAISE MY SWORD]
どちらも最新アルバムの中で存在感を放っていた曲ですが、特に[RAISE MY SWORD]での盛り上がりは凄まじいものがありました。


そしてアンコールへと向い、SYUのギターソロを経て、導かれたイントロは[DESTINY]!!
小野さんの「一緒に歌いましょう!」と言われるまでもなく、大合唱が場内を包みます。

そして再びのアンコールで流れてきたイントロ‥全身に鳥肌がたち、涙腺のロックが解除されたような錯覚に陥り‥

待望の[ANGEL OF SALVATION]へ。

‥何も言うことはない。歌詞は全て脳内にインプットされているから、思いの丈を振り絞って一緒に歌い、小野さんの声、SYUのギターに身を委ねるだけだ。
まさに天使が舞い降りてくるかのような空間だ。

永遠にこの時間が終わってほしくない。このままずっと聞いていたい、このままずっとこの空間に埋もれていたい。
そんな思いも虚しく、そして大好きな曲だからこそ、15分近い曲もあっと言う間に時間が過ぎ‥

その夢のような時間はアウトロへと向かっていきました。


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今さら私ごときが言うことではありませんが、もうすっかり「小野さん仕様」のバンドになったなぁと感じました。
そして、それはヴォーカルがYAMA-Bから小野さんに変わったときに「こんな路線にいってくれると嬉しいなぁ」と思っていた路線そのもの。

初期からのファンの中には、小野さんのメジャー感、そして、J-POP的な要素も見える歌詞がダメで離れた人もいると思う。

そういった意味では、HELLOWEENのヴォーカルがマイケル・キスクからアンディ・デリスに変わった事象&印象と重なる感もある。
HELLOWEENでも
「やっぱりマイケル・キスクだろ。アンディなんかハロウィンの声じゃない」って人もいれば
「アンディ・デリスから入ってからの優しいメロディがいい。キスケ時代は古臭い」って人もいるだろう。

YAMA-Bと小野さんも、似ている。

私は、キスケ時代もアンディ時代も大好きだ。
そして、YAMA-B時代も大好きだ。
そして、小野さんの時代も大好きだ。

それぞれの時代に合った、それでいて同じ事を繰り返すのでなく新境地を切り開いていくGALNERYUS。
それでありながら、クオリティが全く落ちないことが凄いことだと思う。

その点でもHELLOWEENと印象が被るなぁと感じた夜でした。


‥しかし、[SILENT REVELATION]も、[ENDELSS STORY]も、他にもアレもアレも聞きたかった‥という思いが残りましたが、贅沢ってもんですかね。


GALNERYUS - "ANGEL OF SALVATION" (LIVE)





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