溢れるエナジー
バッドボーイズ的風貌なのに、もしくはケバいグラム風の衣装なのに、それを隠れ蓑にするかのように音楽性は正統的。
・・といったバンド、最近いますよね。
このバンドもそんな空気を感じます。
そして、そういうバンド、大好きです。
KISSIN' DYNAMITE [ADDICTED TO METAL]
今さらながらwiki見てたらドイツ出身なんですね。
なんとなく、この風貌やら音楽性で北欧かと思ってたよ。
これが1stアルバムになりますね。
このバンド、東京出張時にメタルバー
GODZで流れてて知ったんですがね。
一発で
「これは!」と気に入りましたよ。
ジャケットだけ見て
「あー、こういうのね。ちょっと苦手なんだよね」と思った人。ちょっと待ってほしい。
見た目のインパクトと異なってキャッチーな音楽性という意味では真っ先に
WigWamあたりを思い出すわけですが・・
KISSIN' DYNAMITEの魅力は、そのキャッチーな中でも
「骨太」感が漂うところ。
そして、若さゆえの無尽蔵に埋もれているエネルギー。
そのエネルギー、骨太感、さらにキャッチーなサウンド。
この三つ巴のバランスが素晴らしいのです。
ゲストに
ウド・ダークシュナイダーがいるところもその骨太感を増幅させてくれますね。
「なぜウド?」と思っていたのですが、ドイツ出身と聞けば納得ですね。
そして見た目の風貌と異なり、
「コイツら、すんげぇマジメなんじゃないの?」「すごくピュアなメタルファンなんだろうなー」というのが見れ隠れするのも微笑ましい。(まぁ、個人的感想ではありますが)
なんというか、音楽に向かう姿勢に真摯さを感じるのだ。
真っ先に比較対象として挙げられるであろうバンドとしては
STEEL PANTHERが浮かぶわけですが、彼らの
「全力のハッチャケ感」とは一線を画しているのだ。
ハッチャケてるけど、根の生真面目さがで出てるというか。
DAMN YANKEESの
[HIGH ENOUGH]をカバーしているあたりでも
「・・やっぱり。そういうの好きなんじゃんか」とニヤニヤしてしまいますね。
全体的にはキャッチーなハードロックあり、ガッツ溢れるヘヴィメタルチューンあり、グラムっぽい要素もあり・・と、カテゴライズするのは難しい感がありますが、逆に言うと各ジャンルそれぞれのファンにアピールできる出来ばえ。
オープニングを飾る
[Addicted To Metal]。
ウド・ダークシュナイダーの存在感は当然際立ってますが、それに負けない個性を発散してKISSIN' DYNAMITEの力強さが漲っています。
[RUN FOR YOUR LIFE]は、これまたワタシの大好きな
THE POODLESを思わせるキャッチーなメロディライン。
実に器用なバンドなのだなと思います。
続く
[SUPERSONIC KILLER]は、このアルバムを象徴する、まさにキラーなチューン。
ヘヴィなリフ、心地よいドライヴ感、そしてキャッチーなサビとコーラス。
こういうの大好きです。
そして先程触れたDAMN YANKEESの
[HIGH ENOUGH]に続き・・
[ALL AGAINST ALL]では
「○曜サスペンス!?」と思わせるオープニングから、ヘヴィながらも魅力的なコーラス。
そういえば
[HYSTERIA]なんて曲もあって、DAMN YANKEESのこともあって
「まさかあの曲!?」と思いましたが、これは違いましたね。
が、この
[HYSTERIA]もシリアスでありながらメロディアスな良曲。
・・ということで、全曲を触れることはできないけど、全編にわたってスキがない。
素晴らしいクオリティです。
80年代のHR/HMが好きな人にとっては
「おー、わかるわかる!」という連体感を感じるかもしれません。
WIG WAMや
RECKLESS LOVEといったバンドが好きな人にも聞いてみてほしい。
THE POODLESが好きな人でも気に入ると思います。
もちろん
STEEL PANTHERが好きな人にもオススメ。
まだまだ知らないバンドってのは埋もれているもんだなーと感じますね。
いろいろなところで、いろいろな出会いに触れないといけないなーと感じますね。
きっとライブは楽しいはず。見てみたいものです。
Kissin' Dynamite - Supersonic Killer