失った時間

テン

2022年07月15日 07:29

コロナ禍。
日常生活が「新しい生活様式」に染まる中、その日常生活の一部とも言えるライブに行けなくなって2年以上。
当たり前だった空間、当たり前だった時間が失われてしまった期間でした。

フェスのアナウンスが活気づき。
海外アーティストの来日の報が続き。
徐々に「音楽」が戻りつつある感があります。

そんな中。
コロナ禍になって初めてのライブに行ってきました。

THE 冠 - 超頭振狂想曲TOUR2022 FINAL。





会場は新宿の「Zirco Tokyo」
HPを見るとキャパは250人

コロナ禍になってからのライブについては、たくさんの制限があると聞いていました。
・キャパ縮小
・マスク必須
・声出し禁止
・フロアに仕切を引いて、そのスペース内での参戦

‥などなど。

そんな制限がある中で、どの程度楽しめるんだろうか。
そもそも声を出さないライブなんて楽しいんだろうか。

さまざまな不安を胸にしての参戦となりました。

ギリギリでのチケット購入だったので、当然入場は後半。
まぁ、開演に間に合えばいいか‥という程度で、入場開始からずいぶん経ってから現地へ。

‥まだ番号順の呼出しをしていますね。
そしてちょうど私の番号が呼ばれました。

会場に入る通路(階段)は長蛇の列。
この段階ですでに開演10分前くらい。

これは開演に間に合わない人がたくさんいるんだろな‥もしくは開演遅らせてくれるかな。
なぜこんなに進まないんだ。

チケット引換を前にして、「ドリンクチケット代をご用意ください」というアナウンスが聞こえてくる。
‥そうか。ドリンクチケット。すっかり忘れてた。
いつもはドリンクチケット用の小銭を持ってきてたのに、そのシステムすら忘れてた。
たまたまサイフに600円あったので助かりました。

チケットチェックとドリンクチケット購入を経て、ようやく入場。
‥と言いたいところですが、各自が名前や連絡先などを記入する必要があるようです。
これもコロナ禍ならでは。クラスター対策ですね。
ココがどうやら会場入場に時間がかかっている原因のようです。

入場すると、ほぼフルハウス!
最後方の位置を確保し、開始を待ちます。やはり入場の遅れがある分、開始も遅延したようですね。
全体を見渡すと、コロナ前のライブと雰囲気は全く同じ。
全員がマスクしている、という点以外は。
開演前にみんながワイワイザワザワと会話している空気感も同じ。

けど、全フロアが埋まっているとはいえ密度は若干低そうな感があるのは、やはり少しキャパを抑えているからでしょうか。

耳栓を装着し(これも久しぶり!)‥そして開演!

今回のツアー名の通り、ヘドバン必至なヘヴィメタルチューンが連発される。
首を振る。
拳を振り上げる。
これだ。これだよ。これだったんだよ。ライブに帰ってきたよ。

大合唱パートでは、声が出そうになる。
というか、声を出さないようにクチだけ動かしてるつもりでも、どうしても小声で歌ってしまう。

そういう人が密集しているからか、実際に声が出ている人がいるからか、それとも耳の錯覚か‥以前ほどではないにしろ、みんなの声と、その一体感が場内を包んでいるように感じる。

冠さんも
「基本的は声出し禁止な。けど、やむを得ず出しちゃうこともあるよな。そういうときは仕方ないよな。けど禁止な」
「そうは言っても、大阪は声だしてるやつ多かったな(笑)」

と微妙な言い回しでの注意。

けど、冠さんの魅力のひとつであるMCではみんな声だして笑ってたからなぁ。そこまでは制限できないからなぁ。




結果的には「思ったよりも気にすることなく楽しめた!」
全力で歌う、全力で叫ぶことはできないけど、自分の胸の中では大合唱していた(それが若干漏れてたけど)。
翌日首が痛くなるくらい首を振れた。
もう腕があがらないくらい拳を振り上げた。

充分だ。やっぱりライブは最高だ。

これからさらに規制は緩和されていくことでしょう。
ライブでマスク不要になる日がいつか分かりませんが、まずは「マスクしていれば声出しオッケー」の日が来てくれると願いたい。

そしてこれを期に、またたくさんライブに行こう。
空白の2年半、バンドも苦境に立たされていた。
チケットを買い、物販を買うことで少しでもバンドを支える。
バンドは私たちに至福の時間を与えてくれる。

さぁ。私たちの新しい生活様式にライブが戻ってきました。

関連記事
忘れたわけではないけれど
祈りは、届かず
念願の、幸せな夜
新たな80's
超新星、現る
白いあんきも
南瓜の遺伝子
Share to Facebook To tweet