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2013年07月04日

シンデレラ、その後。

ワタシと年代が近い人で多少洋楽を齧った人なら、「シンデレラ」という名前を聞いて「おっ!」と思って頂けるかもしれない。
世間的にはパッと咲いて、パッと散った、という印象かもしれない。

さて、そのシンデレラの中心人物だった彼がソロアルバムをリリースしましたよ。

TOM KEIFER [ THE WAY LIFE GOES ]

シンデレラ、その後。


「BON JOVIの弟分」的な位置づけで、華やかにデビューを果たしたCINDERELLA
1stアルバムのリリースは1986年ですね。
それから合計4枚のアルバムをリリースしましたが音沙汰がすっかり途絶えてました。
そして今年、満を持してバンドのフロントマンであるトム・キーファー「あの声」を引っさげて戻ってきました。

デビューアルバムであった[NIGHT SONGS]は、80年代当時の典型的サウンドを具現化してヒット。
冒頭の「おっ!」と思った人は、おそらくこの頃のイメージでしょう。

実は個人的にはこのアルバムはそれほどピンと来なかったし、今でもそれほど好きなアルバムではありません。
彼らの魅力は、2ndアルバム以降で如実に現れるブルーズへの傾倒、そしてトムのハスキーでザラついていながらも情感を振り絞るヴォーカルにあると思うのです。

基本的に、ワタシはキラキラドコドコと疾走するスピードメタル、キラキラとした北欧メタルをこよなく愛します。
が、こういったブルージーなサウンドでツボに入ると、これまた堪らないのだ。
Guns 'N Rosesのときにも「[Appetite For Destruction]よりも[Use Your Illusion]が好き!」と書いた気がするが、こういったサウンドに弱いのだ。

CINDERELLAは、その代表格だ。
このトム・キーファーのアルバムは、その路線を継承して失った数年間を埋めてくれる。

乾いたサウンド、ブルージーなギター、そしてトムのヴォーカル。
まさに思い描いていた通りの姿です。
全体的には、名作である2nd/3rdと比べるて、さらに肩の力が抜けている印象ですね。
そして、何かキーワードに縛られることなく、自由奔放に表現したいことを表現した姿であるなぁと感じます。
4thアルバムでは力強さが漲っていましたが、それと同一のベクトルながらも、ソロならではの趣を味わえるアルバムなのではないでしょうか。
トムのヴォーカルも、無理せず自然に歌っているように感じます。

ヘヴィメタルの期待する「刺激」は少ないかもしれません。
過去のCINDERELLAのアルバムと比べると地味かもしれません。

が、ココロの中を乾いた風が吹き抜けて、何か鬱積したものをサラサラと払っていくような心地よさは、まさに彼らが持ち合わせていた魅力。
2nd以降のCINDERELLAが好きな人なら、是非手にとってほしいアルバムです。

Tom Keifer - A Different Light




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Posted by テン at 07:25│Comments(0)T
 
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